ハワイ旅行(第3日目) ダイヤモンドヘッド、ポリネシアン文化センター

今日は、M家と一緒に行動する日です。

まず、朝のうちに「ダイヤモンド・ヘッド」に登ります。N家の子供達は、歩くのが大の苦手ではありますが、5歳足らずの子供と60過ぎの大人とが両方とも楽しめるところということで、ここを選んでみました。

ダイヤモンド・ヘッドまでは、またまた「OLI OLI」のお世話になります。しかも、当然無料の上に、今回はペンライトと登頂証明書がおまけに付くというサービスぶり。ツァー料金の中に含まれているといえば、それまでなのでしょうが、ハワイ初心者の人々にとってはとても便利です。

ダイヤモンド・ヘッドの駐車場のところでバスを降り、いよいよ「登山」の開始です。最初は低い灌木の間を歩いて行きますが、思ったより子供達も元気で一安心。しかし、上り坂にさしかかると、早くも娘の足が止まってしまいました。

で、ここから、夫は娘を背負って頂上をめざすことになりました。ほとんどがダラダラの上り坂なので何とかなりましたが、頂上付近の階段は相当キツかったですね。ただでさえ階段の幅が狭い上に娘を背負っているので、降りてくる人とすれ違うのが大変。でも、噂に聞いていた真っ暗な階段では長男に足下を照らしてもらったりして、何とか頂上までたどり着くことができました。

ダイヤモンド・ヘッドの頂上には、戦争の時に作られたコンクリートのトーチカ(?)のようなものがあり、その上に登って回りの景色を見渡すことができます。この日は、天気も良かったせいもあって、頂上からの見晴らしは最高!ワイキキビーチに建つホテル群が一望できます。もちろん、ヒルトン・ハワイアン・ビレッジも少し後ろの方に見えました。

帰りは、やはり階段を降りるときは怖かったですが、その後は下り坂なので楽々です。娘もところどころ歩きました。(後日談になりますが、これ以来、娘は大のダイヤモンド・ヘッド嫌いになりまして、日本に帰ってきてからもTVの画面にダイヤモンド・ヘッドが写るたびに、「もう行きたくない」などと言っております。)

再び「OLI OLI」に乗ってホテルに戻りました。昼食は、やはりビレッジ内の「レインボー・ラナイ」。ここからは、ホテルのプールが良く見えますが、泳いでいるのはほとんどが外国の人達で、日本人は見当たりません。この時間帯、ほとんどの日本人はオプショナルツァーなどに出かけており、ホテルでゆっくり休養しているのは外人さんだけなのでしょうね。(まぁ、そう思いながらも、昼食をとりながらOLI OLI-phoneで明日のオプショナルツァーの予約をしていたN家の人々は、やはりこてこての日本人です。)

午後は「ポリネシアン文化センター」へ行く予定です。ここへのツァーはいくつかのランクに分かれており、それに応じて交通手段やディナーの内容が変わってきます。で、何を考えたのか、妻がJCBで予約しておいたコースは、その中でも最高ランクの「スーパーアンバサダー」。旅行ガイドによると「ポリネシアン文化センターの舞台裏がわかります」とのことです。

迎えに来た車は、例の車体が長ぁ〜いリムジンで、N家とM家の人々計6人が乗ってもまだ楽々です。でも、このリムジンの内装は全くの見かけ倒しで、TVもなければドリンクのサービスもなし。そのうえ、運転手のおにいさんは一言もしゃべりません。こんなことなら、バスでワイワイ騒ぎながら行った方がおもしろかったかもしれません。

途中、郊外にあるお土産屋さんに立ち寄った後、結構の距離を走って、やっとポリネシアン文化センターに到着。黒い木の実のレイをかけてもらってから、入り口付近の部屋に通され、今日のガイドをしてくれる日本人のおにいさんに紹介されました。現在、ハワイ大学に留学中という、とてもさわやかな感じの青年です。

さて、ガイドさんの後について観光ツァーの開始です。最初に連れて行かれたのは、お相撲の曙関(もしかすると武蔵丸だったかな?)の従兄という人が出演する観客参加型のショーでした。

ガイドさんから「このショーでは観客の中から3人のゲストが選ばれ、そのうち1人は必ず日本人になる。でも、ゲストに選ばれると相当ハズカシイことをやらされるので、選ばれたくなければ出演者と絶対に目を合わせないようにしてください」と注意されながら案内されたのは、ステージがとても良く見える特別席。他のお客さんは既に席に着いており、N家の人々が着席すると、それを待っていたかのようにショーが始まりました。

最初、曙関の従兄さん達による凄い迫力のドラム演奏があり、それが終わるとゲスト選びの開始です。観客の中から大勢の人達が手を挙げているので、きっとその中から選ばれるのだろうと思って見ていると、曙関の従兄さんは手を挙げているお客さんには目もくれず、一直線にN家の座っている特別席の方に近寄ってきます。

あわてて目をそらしましたが、その甲斐もなくついに特別席にやってきました。もう、夫は生きた心地もしません。下を向いたまま「早く向こうへ行って」と必死の思いで祈っていると、その願いが通じたのか(?)、なんと妻の父がゲストに選ばれてしまったのです!

それからのショーは、義父には申し訳ありませんが、正直とてもおもしろかったです。テキサスとカナダから来たという外人さん2人に義父を加えた3人に対し、曙関の従兄さんから様々な課題が出されますが、英語がわからない義父がどうしてもボケ役になってしまい、観客の爆笑をまきおこします。ショーが終わってからも、何人もの外国人観光客から握手や写真をせがまれ、ちょっとしたスター扱いでした。

続いては、ある部族の入村の儀式を再現したショーで、N家の人々が村に入る方の役で参加します。今度はハズカシくないということで、夫が先頭に立って儀式を執り行いましたが、他の観光客がカメラを構えている前なので、少し緊張しました。

N家の人々が参加したショーはこの2つだけでしたが、その後のショーでも必ず一番最後に一番良い席に案内されますし、出演者と記念写真を撮ったり、竹細工などのちょっとしたお土産をもらったりして、娘は大喜びでした。

観る方でおもしろかったのは、サモア族(?)のおじさんのショーで、ヤシの実を割ったり、火をおこしたりする技を見せてくれるのですが、随所に日本語の抑揚のなさをネタにしたギャグ(例えば、火をおこすための棒を持ちながら、まずイントネーション豊かに「これは英語では『Chop Stick』、中国語では『○○○』といいます」と説明した後に、「そして日本語では『ボー』」といった具合です。)などを入れるので、お客は大ウケでした。

しかし、曙関の従兄さんにしろ、サモア族のおじさんにしろ、何故か日本人をからかったような内容のギャグが多いのが少し気になりました。多分、同じ調子でアメリカ人や中国人をからかったら、きっと本当に怒り出してしまうからなんでしょうね。その点、日本人なら、どんなにからかわれてもみんなと一緒に大笑い。まさか、いまだに「リメンバー・パール・ハーバー」という訳ではないと思います。

日が暮れて、夕食の時間になりました。ここでも、一般のレストランとは別の部屋に案内され、3種類のコース料理の中から好きなコースを選択します。夫と長男はハワイの郷土料理コースを選択しましたが、これは失敗でした。でも、量は多すぎるくらいなので、食べられるものだけ食べても、十分満腹になりました。

最後の出し物は「ホライズン」。2千人以上が入るという大シアターで行われるショーですが、ここでもN家の席は最前列のまさに中央です。沢山のダンサーがポリネシアの各部族の踊りを披露した後、クライマックスは燃えさかる松明をグルグル回すファイヤーダンス。演じるのは、何とあのサモア族のおじさんですが、昼間とは違って真剣そのもので凄い気迫が感じられます。しかも、N家の席の目の前で行われているので、松明の炎の熱が直に伝わって来て、臨場感満点です。なかなか感動ものでした。

ホライズンが終わると、みんな一斉に出口に向かうため、とても混雑します。幸い、すぐに運転手さんを見つけられ、全員スムーズにリムジンに乗り込むことができました。

時刻は既に10時近くになっていたため、娘は車内で熟睡。でも、最後、運転手さんがビレッジ内のラグーンタワーの玄関口にリムジンを横付けしてくれたので、寝かせたまま部屋まで運ぶことができました。帰りのことを考えると、やはりリムジンを選択したのは正解でしたね。