2014年作品
監督 チャド・スタエルスキ 出演 キアヌ・リーヴス、ミカエル・ニクヴィスト
(あらすじ)
愛する妻ヘレンを病で失ったジョン・ウィック(キアヌ・リーヴス)は、彼女から贈られた一匹の小犬デイジーだけを心の支えに日々の暮らしを送っていた。そんなある日、彼の愛車である69年式マスタングに興味を持ったヨセフという若者が、深夜、二人の仲間と共に彼の自宅を急襲し、デイジーを床に叩き付けて殺したうえ、マスタングを奪って夜の闇の中へ逃げ去ってしまった…
先日、全米で公開された「ジョン・ウィック:チャプター2」の前作。
このヨセフという若者、実はヴィゴ・タラソフ(ミカエル・ニクヴィスト)というロシア系マフィアの大ボスの息子だったことが判明するのだが、被害者であるジョン・ウィックの過去にはそれをはるかに上回る衝撃的な秘密が隠されており…っていうのが本作のスタートライン。
すなわち、ヘレンと結婚する以前の彼はその筋では知らぬ人のいないスゴ腕の殺し屋であり、引退後もレジェンドとして各方面から一目置かれている存在。そんな男の愛犬を殺してしまったのだから、周囲の反応は“ヨセフはジョンに殺されて当然”みたいな感じなのだが、まあ、父親のヴィゴにしてみれば可愛い一人息子が殺されるのを黙視する訳にもいかないのだろう。
そんな訳で、そこから先はジョン・ウィックが大勢の殺し屋たちによる包囲網をかいくぐって愛犬の復讐を果たす様子が描かれているだけであり、ストーリー自体は至極単純なのだが、殺し屋たちが安心して泊まれるように館内での殺人を厳禁にしている謎のホテルなど、いくつか冗談みたいな設定が採用されていて見る者を飽きさせない。
また、ジョンと旧友マーカス(ウィレム・デフォー)との心温まる(?)エピソードなんかも登場するのだが、何といっても本作の最大の見所は公開当時50歳になっていたキアヌ・リーヴスが披露するアクション・シーンの数々であり、その風貌と同様、とても若々しくて格好いい。
ということで、一緒に見ていた娘の評価も良好だったようであり、続編の「ジョン・ウィック:チャプター2」は映画館に見に行くかもしれないなあ。ただし、それへの伏線的なエピソードとしては最後に新しい子犬を手に入れたことくらいであり、ストーリー的には全く別のお話になるものと思われます。