相棒 -劇場版III- 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ

山歩きからの帰宅は正午を過ぎてしまったが、自宅で昼食を済ませた後、妻と「相棒 -劇場版III- 巨大密室! 特命係 絶海の孤島へ」を見に行ってきた。

俺はほとんどTVドラマを見ないのだが、その中では「相棒シリーズ」はやや例外的な存在であり、妻が録画して見ているものを5回に1回くらいの頻度でお付き合いさせて頂いている。しかし、そんな予備知識のあることが災いしてか、本作の“エクスペンダブルズ”風な予告編が気になって仕方なく、怖いもの見たさで映画館に足を運んでしまったというのが事の真相。

さて、そんな期待をよそに、見終わってみればいつもの「相棒」であり、まあ、つまらなくは無いものの、わざわざ映画にする必要性は全く感じられない。いつもの右京さんに比べればアクションシーンは幾分多目ではあるものの、それも密林の中を走り回る程度であり、当然ながらシルヴェスター・スタローンの迫力とは比ぶべくもない

また、隊長を含めて5人しかいないという民兵組織の貧弱さはほとんどギャグの範疇であり、女性出演者がほぼ釈由美子一人だけというサービス精神の欠如も批判されてしかるべき。本作のカギになる、殺人を事故に見せかけるためのトリックもかなり稚拙であり、犯人にとって致命傷になる証拠物件をいつまでも処分しなかった理由も全く理解できない。

ということで、山歩きの疲れにもかかわらず、居眠りしないで最後まで見続けることが出来たのだから、まあ、そんなに酷い作品ではないのだろう。しかし、映画館まで足を運ぶことの必要性については大いに疑問であり、来年あたりTVで放映されるのを待つのが一番の上策だと思います。