コルテオを見てきた

昨年末にシルク・ドゥ・ソレイユの「ZED」を見てきた妻の勧めもあり、今日、家族で「ダイハツ コルテオ」を見に行ってきた。

昨日から例の高速道路の休日割引が始まっていたところではあるが、先日の誓いどおり不要な高速道路の利用は差し控えることとし、いつもどおりJRを利用してまずは原宿に到着。午後12時30分の開演時間まで時間があったので、明治神宮内苑を散策してから、12時ちょっと前に国立代々木競技場オリンピックプラザに設置された“原宿・新ビッグトップ”に入場した。

妻の努力の賜物である前から6列目というほぼベストポジションの席に座って開演を待っていると、数名の出演者がどこからともなく現れ、観客席の間を歩き回ってムードを盛り上げてくれる。そして、定刻どおりに始まったショーは、サーカスというのとは相当かけ離れた、まるでオペラかクラシック・バレエの舞台でも見ているのかと錯覚する程に美しい内容だった。

ある男が自分の葬式の場面を夢で見ているという設定で始まるんだけど、舞台の上には天使やピエロに交じって大男や小人まで登場するという、ちょっと幻想的でやや背徳的な雰囲気が漂っている。そして、そんなまるで一時期のフェリーニの映画の中に入り込んだかの如き異質な世界において様々な出し物が淡々と演じられる。

確かに、トランポリンや綱渡りといったように、演じられるのは普通のサーカスでもお馴染みの演目なんだけど、クラシック・バレエにおける様々なテクニックと同様、それらが演出の中の一部として取り扱われているっていう感じかなあ。しかも、その技術の高さは世界最高レベルなので、迫力も十分。

華麗な“パラダイス”(=ブランコを使わない空中ブランコ)や痛そうな“デュオ・ストラップ”(=垂れ下がった細い布につかまった男女が空中で回転する。)等々、見どころは沢山あるんだけれど、もっぱら道化専門かと思っていた小人のカップルが見事なバランス技を見せてくれる“アダージョ・デュエット”の不思議な“美しさ”が特に印象に残った。

ということで、途中、30分の休憩をはさんで午後3時に終演となり、家族一同、十分満足して会場を後にした。まだちょっと早かったので、一度行ってみたかった巣鴨の地蔵通り商店街に立ち寄り、まんじゅうや漬物、小物なんかを買ってから帰って来たんだけれど、晩御飯で食べた玉ねぎの漬物は、残念ながらあまり美味しくありませんでした。