Vフォー・ヴァンデッタ

2006年作品
監督 ジェームズ・マクティーグ 出演 ナタリー・ポートマンヒューゴ・ウィーヴィング
(あらすじ)
全体主義が支配する近未来のイギリス。家族を政府に殺されたイヴィー・ハモンドナタリー・ポートマン)は、ある晩、暴漢に襲われそうになったところを“V”と名乗る仮面の男(ヒューゴ・ウィーヴィング)に助けられる。Vは特殊な身体能力を有し、たった一人で政府に立ち向かうテロリストであり、最初は彼を恐れ、その元を逃げ出したイヴィーも次第に惹かれていく….


主演ナタリー・ポートマンに脚本ウォシャウスキー兄弟という組合せに、予告編でみたナタリーの坊主頭とVのレトロチックな仮面が加わると、いったいどんな映画が出来上がるのか….

ということで、ちょっと期待して観たんだけど、全然ダメだね。モニターでしか顔を見せない議長は本当に実在するのか? Vと同じ朝食を作るTV局の男の正体は? 等々の伏線は、実は伏線でもなんでもなかった。2カ所ほど“意外な展開”はあるんだが、両方ともイヴィーとVの仲間割れ的なエピソードであって、痛快さとは無縁。

話題の坊主頭にしても、髪を失った女の哀れさみたいなものが観ている方に全然伝わってこない。しかも、自由になってからも坊主のままって、あれ坊主頭が気に入って自分で剃ってたのかね。ナタリー・ポートマンは仕事を選んだ方が良いと思うよ。

なお、このVのモデルは、映画の冒頭に出て来るガイ・フォークス(1605年にイングランドで起きた政府転覆未遂事件の実行責任者)という人だそうで、その事件が起きた11月5日は今でも彼の記念日みたいになっているとのこと。


[追記 2009.3.12] 「WATCHMEN」を読んで、この「Vフォー・ヴァンデッタ(2006年)」が、同書と同じく、アラン・ムーアがストーリーを担当したアメコミの映画化であることを初めて知った。う〜ん、そういうことならそれなりの見方もあったなあ、と反省することしきりであり、機会があったら是非再見してみたいと思う。