スーパーマン リターンズ

妻と娘と「スーパーマン リターンズ」を観てきた。

クリストファー・リーブのやっていた前シリーズから、実に18年ぶりの続編になるとのこと。監督がX-menブライアン・シンガーなので、変化球勝負でこられるとやっかいだなぁと思っていたが、大丈夫。正統派ヒーローであるスーパーマンの続編として非常に正しい作り方の映画だった。ロイス・レーンジェット機の窓越しに帰ってきたスーパーマンを初めて目撃するシーンでは、俺の方まで目頭が熱くなってしまった。

新スーパーマンになったブランドン・ラウスは絵に描いたような好青年で好感が持てるし 、レックス・ルーサー役のケビン・スペイシーはさすがの貫禄で楽しそうにスーパーマンをイジメていました。でも、ロイス役のケイト・ボスワースはちょっと色っぽすぎ。まぁ、映画的には美女のヒロインが必要なんでしょうが、俺は、およそ男に縁のなさそうなロイスに何故か夢中、という設定がスーパーマンの愛すべき一面を表現してると思ってたんだけどなぁ。

ストーリーに関しては、何度か出てくる「我々にはスーパーマンが必要か」というテーマを真剣に取り上げなかったことは、結果的に大正解。そんなテーマはスーパーマン映画の、しかも新シリーズの記念すべき第1作には全く不要でしょう。また、品を落とさぬよう、適度にちりばめられたギャグにも結構笑えました。一方、レックス・ルーサーの悪事の全貌というか、一般市民に与える影響が後半になるまではっきり判らないため、前半で「スーパーマン、早く気づいて!」というハラハラ感がないのはちょっと残念。

でも、最大の問題は、今回、「クリプトナイト」ネタを大々的に使ってしまったため、次回作以降でどうやってスーパーマンを危機におとしめるのか、という点でしょう。なんてったって強いからねぇ。宇宙怪獣でも出さないとストーリーが成り立たないんじゃないですか。それと「息子」については、期待半分、不安半分といったところ。是非とも優秀な脚本家を選んでください。

なお、娘によると、スーパーマンは「青タイツを着けた変態で、しかもストーカ−」だそうだが、映画自体はけっこう面白がっていたようだ。次回作にも付き合っていただけそうで、何よりです。