キングスマン:ゴールデン・サークル

今日は、妻&娘と一緒に「キングスマン:ゴールデン・サークル」を見てきた。

とても面白かった「キングスマン(2014年)」の続編ということで、娘と一緒に首を長くして待っていたのだが、今回も本国に比べて約4ヶ月遅れの公開。せめてお正月映画に間に合わせてくれれば長男と一緒に見られたのにと、「スター・ウォーズ/最後のジェダイ(2017年)」との競合を避けた興行会社の弱腰を呪いながら映画館へ。

さて、ストーリーは、キングスマンのエージェントであるエグジー君(タロン・エガートン)とポピー・アダムズ率いる世界的な麻薬組織ゴールデン・サークルとの死闘(?)を描いているのだが、映画が始まって間もなく、エグジーとマーリンを除いたキングスマンのメンバーが全滅してしまうという波乱の幕開け。

困った二人は、一本のウイスキーボトルを手掛かりにアメリカのケンタッキー州に本部を置く同盟組織“ステイツマン”に協力を求めることになるのだが、前作で散々馬鹿にしていたはずのアメリカ南部の田舎者に頭を下げるという展開には、何か大人の事情でもあったのかとゲスの勘ぐりを入れてみたくなる。(個人的には、堂々と予告編にも顔を見せていたハリーの復活の100倍くらい衝撃的だった。)

まあ、前作のヒロイン的存在であったロキシーモートンを瞬殺し、代わりに一発ギャグ(?)のティルデ王女を重用するようなシナリオなので、正直、何があっても不思議では無いのだが、“英国紳士の皮を被った狂人”という絶妙な設定がやや弱くなってしまっているのは少し残念。それと、ジュリアン・ムーア扮するポピー嬢にはもっとエゲツない最期を用意してあげて欲しかった。

ちなみに、やる気満々の続編では、皇太子になってしまったエグジー君に代わり、今回、途中降板してしまったテキーラ君(チャニング・テイタム)が活躍するのかもしれないが、マシュー・ヴォーンとマーク・ミラーのコンビ相手に下手な予想は禁物。とりあえずお手並み拝見ということにしておこう。

ということで、珍妙なスパイ道具を駆使して闘うアクションシーンは流石の切れ味だし、人肉ミンチや粘膜に装着させるGPS発信機といったお下品な小ネタも健在。その一方で不寛容さが麻薬よりも危険であることを明言するラストもお見事であり(­=ドゥテルテ、見てるか?)、マーリンの憤死を残念がっていた娘も作品の出来自体には大満足の様子でした。