劇場版ATARU –The First Love & The Last Kill–

今日は、台風が接近中という悪天候の中、妻のリクエストにお応えして「劇場版ATARU –The First Love & The Last Kill–」を見に行ってきた。(まあ、俺にしてみれば悪天候を押してというより、悪天候で他にすることが無かったからという気持ちの方が圧倒的に大きい。)

妻が録画して見ていたらしい「ATARU」というTVドラマの映画化なのだが、俺は全く興味がなかったので予備知識はほぼ皆無。行きの車の中で妻から簡単な人間関係のレクを受けただけで鑑賞に臨んだ訳であるが、ストーリーは単純なのでそんな貧弱な予備知識でも見ていて特に困るようなことはない。

おそらくTVドラマでも同じだったのだろうが、演技力に難があると思われるSMAPの中居君を狂言回し的なポジションに棚上げし、ドラマ部分は北村一輝栗山千明の二人に任せるという戦略はしっかり効果を上げており、中居君の出番が多くなる終盤を除き、まあ、安心して見ていられる。

ラストで、堀北真希の演じるマドカが自殺を選ぶ理由が良く分からないのだが、個人的には彼女の美しい口元に醜い銀歯を押し込んだことの方が大問題であり、妻の説明のとおり、「踊る大捜査線 THE MOVIE(1998年)」に出ていた小泉今日子のブリッジのあまり意味のないパクリなんだろうが、銀歯の厚さのため、口が半開きのときに出っ歯のように見えてしまうのがとても悲しかった。

ということで、この内容であればマドカを中心にストーリーを組み立てた方がずっと内容が深まったと思うのだが、それを避け、TVドラマでお馴染みの人間関係を中心に据えることを選んだ製作サイドの計算は(興行的には)正しかったようであり、上映中、俺には理解できないギャグに対してしばしば笑い声が上がっていました。