プリンセス トヨトミ

今日は、平年より12日も早いという梅雨入りのおかげで朝から天気が悪く、他にやることも無いので、家族で「プリンセス トヨトミ」を見に行ってきた。

しばらく前から映画館で予告が流れていたので、真田某が総理大臣を務める“大阪国”なるものが登場することは分かっていたのだが、ここまでネタをバラしておいて、その先にどんな意外な展開を用意しているのか確認するのが今回の主なミッション。現在、株が急上昇中の我らが自衛隊が、本来の任務に戻って大阪国の軍隊を木っ端微塵にするシーンを期待しながら、映画館へと向かう。

まあ、例の“私は大阪国総理大臣、真田幸一です”というセリフが比較的早い段階で出てきてくれたため、その後の展開を期待する時間的余裕は十分確保されていたのだが、何故か性同一性障害の男子中学生に対するイジメの問題が大きく取り上げられてしまったため、大阪国に関しては、結局、毎年5億円もの補助金の使途さえ明らかにならないまま映画は終わってしまう。

また、元々設定に無理のあるストーリーである故、脚色も難しかったのかもしれないが、謎(=無人の道頓堀界隈や松平の突然の変心等)の提示の前に一々ネタをバラしてしまうという低レベルの脚本は何とかならなかったのだろうか。実は、本作の最初と最後にシリーズ化を予感させるようなシーンが挿入されているのだが、そんな先のことは考えず、とりあえず今出来ることに全力を傾注して欲しかった。

ということで、自宅に戻ってTVを見ていたら“大阪全停止。その鍵を握るのは、トヨトミの末裔だった!”というこの映画の宣伝が流れていたのだが、“鍵なんか握っていなかったじゃない”という妻のツッコミに対し、娘が“そもそも開けるべき扉が無かった”と応えるのを聞いて、思わず笑ってしまいました。