アイス・エイジ2

2006年作品
監督 カルロス・サルダーニャ
(あらすじ)
2万年前の氷河期の地球。固い友情に結ばれたマンモスのマニーとナマケモノのシド、サーベルタイガーのディエゴの三匹は、厚い氷河に囲まれた谷で他の動物たちと一緒に平和に暮らしていた。しかし、忍び寄る温暖化の影響によって氷河の氷は融け始めており、間もなく谷が洪水に飲み込まれてしまうのは必至の状況。マニー達は谷の反対側にあるという巨大な“船”を捜して移動を開始するが….


大ヒットしたCGアニメ「アイス・エイジ(2002年)」の続編であり、妻のリクエストにより家族で鑑賞。

前作は俺も見ている筈であるが、“意外に面白かった”という印象以外はほとんど何も覚えていない。やむを得ず、娘の助けを借りて記憶の断片をつなぎ合せながら鑑賞に臨んだ訳であるが、マンモスとナマケモノとサーベルタイガーが仲間同士という前提を飲み込んでしまえば、あとは前作のストーリーが分からなくても特に困ることはない。

日本語吹替え版で鑑賞したのだが、ストーリー自体に取り立てて目新しいアイデアは見当たらず、そんな中で、自分が最期のマンモスかもしれないと一人思い悩んでいたマニーが、旅の途中で若い雌のマンモスであるエリーと出会うというのが本作の重要なエピソードになっている。

しかも彼女は自分のことをフクロネズミだと思い込んでいるという設定であり、それが観客の笑いを誘うのと同時に、そうやって自分の孤独感を誤魔化さなければ生きてこられなかった彼女の悲劇を表現している訳であるが、残念ながら後者の方の描写はあまり上手くいっているとは言い難い。(その責任の一端は、この重要なキャラクターの吹替えをタレントの優香に任せた人間にもあるのだと思う。)

ということで、本作が面白かったら、現在、劇場で公開中の「アイス・エイジ3 ティラノのおとしもの」を見に行こうかと思っていたのだが、鑑賞後、誰からもそのような声は上がらなかった。CGアニメの場合、続編を作るのは予算的にも技術的にも結構簡単なのかも知れないが、だからといって粗製乱造というのはちょっと困ります。