ゲゲゲの鬼太郎 千年呪い歌

娘のリクエストで、昨年公開された「ゲゲゲの鬼太郎(2007年)」の続編を家族で見てきた。正直、前作の出来が散々だったので、俺的には「崖の上のポニョ」を娘に付き合って頂くための“交換条件”というつもりで全然期待せずに見たんだけど、これが意外に面白かった。

その理由としては、前作でグダグダだった脚本が、一応、ちゃんと最後まで破綻することなくまとまっている点が大きいし、「赦し」というテーマもそれなりに表現できていたと思う。しかも、初めの方に出てきた閻魔大王との約束に関するエピソードが、ラストの伏線になっていたなんていうあたりには、思わずちょっと感激してしまった。(まあ、この程度で褒めていたんでは、かえって脚本家の方に失礼になるのかもしれないけれど・・・)

また、鬼太郎と巨大骸骨が戦う“月夜の吹雪シーン”のCGも、お金をかけてなさそうな割にはやはりそれなりの部類に入る出来だし、鬼太郎の義眼コレクションや三つ子のこけし型携帯電話みたいに様々な小ネタを用意して観客を楽しませようと努力している点も評価したい。まだ不十分とはいえ、田中麗奈扮する猫娘のファッションにも、若干、改善の跡が見えたしね。

ということで、ウエンツ版鬼太郎も何とか体裁が整ってきたため、長期シリーズ化も可能なような状況なんだけど、本作が上映される前に流れていた予告編によると今年末にはアニメ版の鬼太郎も劇場公開されるらしい。う〜ん、これと実写版との関係はどうなるんだろう?