2006年作品
監督 アイヴァン・ライトマン 出演 ユマ・サーマン、ルーク・ウィルソン
(あらすじ)
冴えない独身男のマット(ルーク・ウィルソン)は、地下鉄で知り合ったちょっと地味目の女性ジェニー(ユマ・サーマン)と目出度く恋仲になるが、実は彼女こそニューヨークの平和を守るスーパーレディのGガールだった。彼女の正体を知った後も二人の交際は続いたが、マットは次第に彼女の独占欲の強さが鼻につくようになり、ついに別れ話を切り出すが….
一部ネットでの評判が良かったので、試しに見てみた。
平凡な男とスーパーレディのラブコメというのは、まあ、割と良くある話ではあるが、この作品がユニークなのは、そんな二人が破局した後のエピソードに焦点を当てているところ。なんていっても、嫉妬に狂った元カノがスーパーレディということで、マットの寝ているベッドの上に窓から巨大なサメを投げ入れたり、彼の車を地球の衛星軌道に放置してしまったりとその仕返しはもの凄い。
困ったマットは、Gガールをつけ狙う悪徳科学者と共謀して彼女を罠に嵌めようとするんだけれど、結局、それも上手くいかず問題は逆にエスカレートしてしまう。そんな訳で、ちゃんとした結末がつけられるのか心配して見ていたら、これがなかなか気の利いたパッピーエンドが用意されており、最後は無難にまとめてくれました。
ただし、残念ながら見終わって大満足といかないのは、やっぱり出演者の方々の魅力がいま一つということが大きいと思う。俺が識別できたのは主役のGガールに扮するユマ・サーマンだけなんだけど、正直、この作品での彼女は色気の点でも可愛らしさの面でも中途半端な印象が強い。それと、やっぱりあの年齢であの役を演じるのは、ちょっと“怖さ”ばかりが前面に出てしまう感じで、俺としてはもっと若い女優さんを起用した方が良かったんじゃないかと思う。
彼女以外はあまり馴染みのない俳優さんばかりなんだけど、ハッキリ言って二線級のイメージが強く、相当に力不足を感じてしまう。まあ、こういったB級テイストを楽しむ映画に大物俳優を所望するのは無いものねだりかもしれないが、相手役となるマットは決して易しいキャラではないので、彼だけでも良いからもうちょっと何とかして欲しかった。
ということで、まあ、良くまとまったコメディであることは間違いないものの、設定のおバカさ加減に比較して脚本や演出がちょっとフザけ足りないように感じられるところもちょっと残念で、おそらく作りようによってはもっと面白い作品になったと思います。