カーズ

2006年作品
監督 ジョン・ラセター
(あらすじ)
“ライトニング”マックィーンは新進気鋭のレーシングカー。彼は新人では史上初というピストン・カップをかけての決勝レースに出場することになるが、会場へ向かう途中のアクシデントによりラジエーター・スプリングスという田舎町に迷い込んでしまう。そこは、高速道路ができたため一般のドライブルートから外れてしまい、いつしか地図からも名前が消えてしまった町であった….


ピクサーがディズニーと組んだ最後の作品。公開時に映画館で見たかったのだが、家族の賛同が得られなかったため、今回DVDで鑑賞した次第。残念ながら、ウチの娘はピクサー作品にあまり興味を示さないんだよね。

内容は、流石ピクサーということで、CGのクォリティーの高さは当然、ストーリーについても過去50年間に及ぶ東西の娯楽作品の数々をコンピュータ(勿論、Mac!)を駆使して解析し、そのおもしろい部分だけを抽出した・・・訳ではなくて、DVDに収められているジョン・ラセターのインタビューによると、“スロー・ライフの再発見”みたいな極めて個人的な動機で作られた作品であるとのこと。

要するに、トイ・ストーリーで成功した後の彼の生活が“レース場や高速道路”で、彼が理想とする生活がラジエーター・スプリングスを通過する“ルート66”ということで、この作品のキャラや背景などの参考にするため、実際にルート66沿いの町を取材したそうである。(そのときの写真にメーター並みの出っ歯のオジさんが写っていたのは愉快!)

まあ、そんなあたりがクルマを主人公にしたオールCGアニメであるにもかかわらず、とても人間くさい作品に仕上がっている一つの理由なのでしょう。目新しい展開がある訳ではないが、最後のハッピーエンドまでストーリーはよく練られていて飽きさせません。

一方、CGの出来も相変わらず天下一品で、特に西部劇にでも出てきそうな美しい大自然の描写にあえて挑戦したあたりは、彼等の自信の程を示しているのだろう。次回作は、ディズニーと縁を切ってからの第一作になるわけであるが、どんな作品になるのか今から非常に楽しみ。是非とも映画館で見たいなあ>妻&娘