ゲッタウェイ

1972年作品
監督 サム・ペキンパー 出演 スティーヴ・マックィーン、アリ・マックグロー
(あらすじ)
刑務所で服役中のドク・マッコイ(スティーヴ・マックィーン)は、地方政界の黒幕ベニヨンの計らいによって、ある日、突然に仮釈放が認められる。愛する妻キャロル(アリ・マックグロー)の元に戻ったマッコイは、ベニヨンの指示によって銀行強盗を実行するが、奪った金の引渡しの際、ベニヨンはマッコイにキャロルの“裏切り”をほのめかす….


ペキンパーの2本目は、有名な「ゲッタウェイ」。彼の代表作の一つであり、ショットガンを使ったハデな銃撃シーンがあるが、最近の作品のような残酷描写はないので、見ていても大丈夫。

久しぶりにマックィーンの作品を観た訳だが、やはり良いね。彼のように、決して二枚目ではないんだけどカッコイイ俳優さんって、最近はあまりお目にかからない。実生活でも奥さんだったアリ・マックグローも適役で、彼女の可憐さ故、キャロルの裏切りがマッコイのためだったということが素直に納得できてしまう。仲直りした後の二人の姿は、見ていて本当に微笑ましい。

ストーリーのほうもとても良く出来ていると思うが、“ドク”と呼ばれている割にはマッコイ君の手口が結構荒っぽいのはご愛敬。それとは対照的に、この手の作品ではちょっと意外な静かなハッピーエンドも、個人的にはとても嬉しかったです。

ということで、ペキンパー作品が怖くないことが判ったので、引き続き「ガルシアの首(1974年)」あたりを観てみよう。