今日は、5年前に一度途中敗退している浅間山(前掛山)を一人で歩いてきた。
敗退後、間もなく噴火警戒レベルが2に引き上げられてしまったためにずっとリベンジ出来ずにいたのだが、先月末にようやく1に引下げられて好機到来。天気予報も良好なので妻にも声を掛けてみたのだが、駐車場確保のために早出するのが嫌われてしまい、午前5時をちょっと過ぎた頃、一人寂しく(?)登山口のある「天狗温泉 浅間山荘」に到着する。
予想どおり今日の浅間山は大人気のようであり、早朝にもかかわらず、係員の方の誘導に従って第二駐車場(?)に車を止める。まだ、日の出時刻前であるが、周囲は十分に明るいので素早く身支度を整えて5時19分に出発。登山口にあるトイレもとても清潔であり、上々の気分で、いざ山頂へ。
平坦な道を進んで一の鳥居(5時45分)に着くとルートは二手に分かれており、最初は不動滝を経由しない方のルートを選んで歩いて行くが、久しぶりの単独ペースに肺や心臓は少々驚いている様子。しかし、約1ヶ月後に迫った人間ドックのことを考えるとここでスピードを落とす訳にはいかず、そのままのペースで5時59分に(名前だけの)二の鳥居。
その先に積まれていた薪二本をザックに突っ込んで歩いて行くと、間もなく白いジャケットに鳥打帽(?)という軽装の若者に追い越される。この方とはその後も何度か遭遇することになり、我慢しきれずに黒斑山の頂上で声を掛けてみたところ、寒くないときはいつもそのスタイルで山歩きを楽しんでいるとのこと。ちょっと格好良いが、残念ながら俺には似合いそうもない。
さて、6時35分に着いた火山館のところで薪を下ろし、その分だけ身軽になって湯の平分岐(6時42分)に着くと、そこから先は5年前にも車坂峠からの逆コースで歩いており、そのときのことを懐かしく思い出しながら6時54分に賽の河原分岐。いよいよ警戒レベル2のときには近付けなかった危険地帯(?)に足を踏み入れる訳であるが、万が一の場合を考えて持参したヘルメットはザックに括り付けたまま。
間もなく樹林帯を抜けると周囲は砂と岩だけの世界へと変貌していき、遮るものの無くなった風の音も次第に大きくなってくる。立入禁止の看板(7時28分)〜シェルター(7時32分)と歩いたところで休憩していた方に尋ねたところ、山頂は風が強いとのことであり、念のためヘルメットをザック内に収納し、ウインドブレーカーを身に付けてから再出発。
稜線に出ると風は一層強くなるが、前回の強風に比べたら全然何てことのないレベルであり、周囲の奇観をカメラに収めながら懸案だった前掛山(2524m。7時45分)の山頂に立つ。一足先に着いていた例の白ジャケットの若者はその格好のまま頑張っているが、この風の中で休憩する気にもなれず、写真を撮りながらの数分間の滞在の後、さっさと山頂を後にする。
下山では、これから山頂を目指す多くの登山者に道を譲るのがちょっと面倒だが、シェルター(7時58分)〜立入禁止の看板(8時00分)と往路を引き返し、8時37分に賽の河原分岐まで戻ってくる。時刻を確認すると予定より早いし、まだ体力も十分ということで、自宅にLINEを入れてからそこを左折してJバンド方面に進む。
青空の下、左右に外輪山と浅間山という素晴らしい景色を眺めながら歩けるのは最高の気分であり、あっさり通過してしまうのも勿体ないので、Jバンドの上りに差し掛かる手前のところ(8時56分)で本日最初の大休止。これから挑む上りのルートを眺めていても大変そうと感じないのはまだ体力が残っている証拠であり、休憩後、本日一番の岩場を慎重に上って9時14分にJバンドの頂上に着く。
強風に悩まされた前回はパスしてしまった鋸岳(2254m。9時17分)までピストンをしてからJバンド頂上(9時24分)に戻ってくると、ちょうど上ってきた例の白ジャケットの若者と再遭遇。別に探している訳ではないがとにかく目立つので、その後も彼と前後しながら仙人岳(2319.7m。9時46分)〜蛇骨岳(2366m。9時59分)〜黒斑山(2404m。10時22分)。
そこで2回目の休憩を取った後は、分岐(10時39分)を左折して“草すべり”を下りていくが、上り下りする登山者が多いためなかなか思うようには歩けず、ようやく11時7分に湯の平分岐まで下りてくる。火山館(11時11分)のベンチは大勢の登山者に占拠されていたため3回目の休憩は諦めてしまい、二の鳥居(11時37分)〜不動滝(11時41分)〜一の鳥居(11時51分)と歩いて12時12分に駐車場に戻ってくる。今日の総歩行距離は18.3kmだった。
ということで、車に乗って帰ろうとしたときにまたもや駐車場に戻ってくる白ジャケットの若者(=俺がパスしたトーミの頭でも見物していたのかもしれない。)の姿を見掛けたが、何はともあれ、懸案であった浅間山(前掛山)を無事クリアできたのは目出度い限り。外輪山を歩かなければお手軽なコースなので、次回は妻を連れて紅葉見物に訪れたいと思います。