ハナント山

今日は、お手頃なロングコースの第20弾ということで、鹿沼市にあるハナント山を歩いてきた。

まあ、単に山歩きをするだけならどこの尾根を歩いても同じことなのだが、そこは人の子ということで(?)、出来ればきちんと名前の付いた山を歩きたい。地形図によると鹿沼市口粟野の城山公園を起点とする尾根上には無名峰しか見当たらないのだが、その中の一つである671.9ピークには“ハナント山”なる奇妙な名前が付けられていることを知って興味百倍。午前5時半前に城山公園の駐車場に着いた。

さて、あいにくの曇天ということもあって周囲はまだ薄暗いままであるが、身支度を調えて5時32分に出発する。園内の表示に従って五重の塔(5時39分)〜二重の塔(5時42分)と進み、5時47分に公園の最頂部にある防空監視哨に到着。遊歩道が整備されているのはここまでであり、その先は防獣ネットを跨いで裏手の樹林帯の中に下りていく。

最初に目についた尾根筋をどんどん歩いて行くが、何とこれがいきなりのルートミスであり、慌ててUターン。木の幹に薄緑色の食害防止ネットの巻かれているところ(6時2分)まで引き返し、一つ右手の尾根を選んで進んでいくと、無事、最初のチェックポイントである231.1mの三角点(6時10分)に着くことが出来た。

その後、次第に主尾根と支尾根との区別が付けやすくなってくるが、間伐材等が放置された尾根上のルートは決して歩きやすいとは言えず、特に各ピークの手前では久しぶりに本格的な(?)藪コギを強いられる始末。333ピーク(6時38分)からは雲海に浮かぶ三峰山の姿を望むことが出来たので、まだベッドで寝ているであろう娘にLINEでその写真を送ったりしながら、368ピーク(7時22分)〜410ピーク(7時51分)〜509ピーク(8時8分)。

“413.5m R.K”の看板が掛かっている三角点ピーク(8時27分)に着く頃にはだいぶ歩きやすくなるが、今度は前後からハンターさんの猟銃の音が聞こえてくるようになって思わず足がすくむ。まだ距離はありそうだが、小ピークに着く度に“ヤッホー”と大声で自分の存在をアピールしながら、460ピーク(8時42分)〜459ピーク(9時9分)。

実際には山道等の存在は認められない地形図上の破線(9時22分)を越えると、いよいよ本日の最終目的地であるハナント山(671.9 m)への大上りのスタート。消え残った雪の量が次第に増えていく中を何度か足を止めて呼吸を整えながら、10時2分にようやく一面雪に覆われた山頂に立つ。

雪が無いのは三角点のところだけなので、そこに腰を下ろして熱いコーヒーを飲みながら菓子パンを頬ばっていると、今度は下の方から猟犬の吠える声が聞こえてくる。もう少しゆっくりしたかったところであるが、どうにも落ち着かない雰囲気なので10時11分に山頂を後にし、10時25分に羽遠林道まで下りてくる。

ここからは長〜い舗装道路歩きが待っているが、実は、本日の隠された目的はこちらの方。クネクネした林道を下って11時13分に“はとうばし”のたもとに着くと、熊鈴やAMラジオはザックに収納し、iPodを装着して県道246号線をテクテク歩いて行く。歩道のある区間が少ないため、あまり音楽に没頭できないのは残念だったが、12時54分に城山公園の駐車場着。本日の総歩行距離は25.0kmだった。

ということで、今回、iPodで聴いたのは、1979年に開催された“No Nukes”コンサートのライブ盤。先日の福井地裁による高浜原発運転差止め仮処分決定に対して個人的に敬意を表してみた訳だが、ジャクソン・ブラウンボニー・レイットジェームス・テイラー等々が顔を合わせた内容は文句なしに素晴らしいものでした。