テッド2

2015年作品
監督 セス・マクファーレン 出演 マーク・ウォールバーグアマンダ・セイフライド
(あらすじ)
命を宿したぬいぐるみのテッドは、愛するタミ・リンとめでたく結婚。しかし、間もなく訪れた夫婦の倦怠期を克服するために養子を取ろうとしたのが運の尽き、彼が人間でないことが法律上の問題として急浮上してしまい、仕事ばかりか、タミ・リンとの結婚まで無効にされてしまう。困ったテッドは、親友のジョン(マーク・ウォールバーグ)の協力を得て、州政府相手に裁判で争うことになるが….


以前、拝見した「テッド(2012年)」の続編。

寄る年波のせいで、前作に関しては“素行の悪い生きたぬいぐるみを主人公にした下品な(=決して批判しているつもりはない。)コメディ映画”という以上の記憶は残っておらず、本作にも登場するドニーなる悪役のことは、その存在さえすっかり忘れてしまっているほどの体たらくぶり。まあ、ストーリーが難解ということはあり得ないので、前作の内容を忘れてしまっていても鑑賞に支障は生じないのだが、もう少し予備知識が残っていた方がより楽しめたのかもしれない。

さて、序盤はテッドの“子作り活動”が中心になってストーリーが展開し、当然、下ネタの連続でなかなか笑わせてもらえるのだが、突然、テーマが“テッドは人間か、所有物か?”という少々重い内容に変更されてしまい、真面目な俺としてはなかなか気楽に笑えなくなってくる。

無料でテッドの弁護を引き受けてくれる女性弁護士のサマンサ(アマンダ・セイフライド)は、登場するやいなや、鼻の穴から大量のマリファナの煙を吐き出して観客の期待を膨らませてくれるのだが、それ以降は割とマトモであり、正直、ちょっと物足りない。また、折角モーガン・フリーマンを引っ張り出しておきながら、彼にいつもの人格者っぽいキャラしか演じさせていないのは、さすがのマクファーレン監督も大物を前にしてビビってしまったのかなあ。

ということで、何故、あそこでニール・ダイヤモンドの「Sweet Caroline」が出てくるのか等、日本人には直ちに理解しにくいパロディやギャグが少なくないこともあって、正直、あまり笑えなかった。しかし、アマンダ・セイフライドが「ロード・オブ・ザ・リング(2001年)」に出てくるゴラムに似ていることを指摘したのはけだし慧眼であり、今後、スクリーン上で彼女の顔を見掛けたとき、ゴラムを思い出さずにはいられなくなるでしょう。