イントゥ・ザ・ストーム

2014年作品
監督 スティーヴン・クエイル 出演 リチャード・アーミティッジ、サラ・ウェイン・キャリーズ
(あらすじ)
気象学者のアリソン(サラ・ウェイン・キャリーズ)は、竜巻の映像を売って大金を得ているストーム・チェイサー・チームの一員。その日の気象情報からアメリカ中西部のシルバートン付近で巨大な竜巻が発生することを予測し、仲間たちと撮影に向かうが、一方、その町の高校では卒業式が予定されており、教頭のゲイリー(リチャード・アーミティッジ)は不穏な雲行きに不安を感じていた….


巨大な竜巻の恐怖を描いたお久しぶりのパニック映画。

最近、「アンダー・ザ・スキン 種の捕食(2013年作品)」、「複製された男(2013年)」とスッキリしない作品が続いてしまったので、今回は単純明快そうなパニック映画を選択。昔見た記憶のある「ツイスター(1996年)」はあまり面白くなかったという印象が残っているのだが、本作の劇場公開時の評判は良好だったようなので、まあ、大丈夫だろう。

さて、ストーリーはご都合主義のオンパレードであり、何度となく襲ってくる竜巻の強弱やタイミングもストーリーの展開に合わせて自由自在。分類としては「アルマゲドン(1998年)」並のおバカ映画に区分されるのだろうが、とにかく89分の上映時間中、退屈することだけは一度も無かった。

その最大の功績は大迫力のCGで表現される竜巻の描写であり、これが驚くほどリアルで真に迫っている。自宅のTVで見ていても、思わず拳を握りしめて見入ってしまったくらいなので、これを映画館の大スクリーンで見ていたらさぞかし怖かっただろうなあ。おそらく、劇場公開時における高評価の理由の大半はこのCG描写によるものだったと思われる。

次に面白かったのは、ストーム・チェイサー・チームのリーダーであるピートが乗り回す装甲車のタイタス。竜巻追跡用の秘密メカ(?)をいろいろ装備しているらしく、これが機械オンチの俺の目にもとても魅力的に映った。ラストの超巨大竜巻との一騎打ちの様子がしっかり描かれていたのは嬉しかったのだが、出来ればあそこでタイタスにも一矢を報いさせてあげたかった。

ということで、見終わって調べてみるまで気が付かなかったのだが、主演のリチャード・アーミティッジはあの「ホビット」三部作でトーリン・オーケンシールドを演じていた人。ドワーフに扮したお姿しか拝見したことが無かったのですぐには分からなかったのだが、実際の彼はとてもスタイルの良い長身の俳優さんでした。