禅頂行者道

今日は、一度行ってみたいと思っていた禅頂行者道を歩いてきた。

このコースは日光の明智平から鹿沼の古峯神社まで歩くのが一般的なのだが、それなりの距離があるためにピストンするのはなかなか大変そう。かといって、公共交通機関を使って駐車地まで戻ってくるのも面倒臭いということで、おそるおそる妻に送迎の打診をしてみたところ、あっさり快諾して頂けた。

残る問題は出発地をどこにするかであるが、待合わせ場所は日光にしておいた方が色々と融通が利くし、また、せっかく“行者道”を歩くのなら行者岳はルートから外せないだろうということで、スタート地点は古峰ヶ原峠に決定。そこまで妻に車で送ってもらい、6〜7時間後の再会を約して午前6時40分に歩き始める。

古峰ヶ原峠から夕日岳までの区間は2010年12月にも歩いたことがあるので、全く問題はない。前回同様、“カーブ40”の標識(6時44分)のところから明瞭なハイキング・コースに入り、行者岳(1328.7m。7時18分)〜大岩山(1267m。7時36分)〜唐梨子山(1351m。7時55分)と進んでいく。花は少ないが、天気は良いので気分は上々。

いつもよりスタート時刻が遅いため、ハガタテ平(8時7分)の先からは他の登山客とすれ違うようになり、地蔵岳(1483m。8時31分)の次の夕日岳山頂(1526.1m。8時51分)にも先客が一人。奇遇にも、この方も中宮祠まで行く途中であり、あと何時間かかるか聞かれたので当てずっぽうで“3時間くらい”と答えたら、怪訝な顔をされてしまった。(実際は、2回の休憩込みで3時間半かかった。)

さて、眺めの良い薬師岳(1420.1m。9時48分)で休憩する予定だったが、あいにくと団体客で満員状態であり、その少し先の石の標識があるところまで下ってから小休止。木立の間から見える男体山の姿は、夕日岳から眺めたのより随分大きくなっており、着実にゴール地点に近付いていることが分かる。

細尾峠(10時14分)には数台の車が止まっていたが、ここから茶の木平の手前までが本日最後の上りとなる。最初の鉄塔(10時19分)を潜る前後は傾斜もなだらかだったのだが、二つ目の鉄塔(10時34分)の先からはいよいよ本格的な上りが始まる。

まあ、テント泊の重装備で稲村岩尾根を上ることを考えれば、こちらの方がはるかに楽な筈なのだが、上っている最中は決して楽と感じられないのが山歩きの不思議なところ。しかし、篭岩(11時9分)の先の斜面を上りきった1617.8m地点(11時17分)を過ぎるとルートは再び平坦になり、明智平分岐(11時19分)〜半月山分岐(11時33分)と歩いて、11時39分に“茶の木平自然観察教育林”の標識のところに到着。

その少し先に開けた場所(=帰宅してから調べたところによると、今はなき茶ノ木平ロープウエイの跡地らしい。)があり、ここからは、特大の男体山をはじめ、社山から赤薙山までズラリと並んだ日光の山々を一望することが出来る。計画には入っていなかったが、時間調整にもなるだろうということで、ザックを下ろしてしばし休憩。

結局、古峰ヶ原峠から6時間という予想より少し早かったが、12時22分に“中宮祠阿世潟峠線歩道”の看板が立つ登山口まで下りてくると、やはり早めに家を出てきたという妻からグッドタイミングでメールが入り、ちょうど歌ヶ浜駐車場に着いたとのこと。その数分後、中禅寺湖の湖畔を歩いているところを拾ってもらい、本日のミッションを無事完了することが出来た。総歩行距離は18kmだった。

ということで、その後は妻と一緒に湯滝周辺を散策してから帰路に着いた。今回は、妻の協力のおかげで快適なハイキングを楽しませて頂けた訳であるが、何かのときにはまたよろしくお願いします。