最強のふたり

今日は、家族と一緒にフランス映画の「最強のふたり」を見に行ってきた。

このところ、映画館に行くと決まってこの作品の予告が流れており、それが本作に興味を持ったきっかけだった訳であるが、妻はともかく、普段、ヒューマンドラマ系にはほとんど興味を示さない娘まで“見たい”と言い出したのがちょっと意外。シネコンで一番狭いスクリーンでの上映だったが、客席もほぼ満席であった。

さて、障害をお持ちの方と“自然”に接するというのは案外難しく、元々人付き合いがあまり得意でない俺の場合、どうしてもぎこちなくなってしまうのだが、そんな俺から見れば、本作の主人公フィリップとその介護に当たるドリスとの心の交流は羨ましい限り。障害者の性の問題について、あんな風に冗談交じりに語り合えるというのも、凄いことだと思う。

まあ、実話に基づいているとはいうものの、実際にはもう少し深刻な問題もあったように思うのだが、そこらへんにはあまり深入りせず、全体的にサラッとした感じで描いているため、見終わった後の印象はまことに爽やか。作中に散りばめられたギャグも良質なものが多く、館内のあちらこちらからクスクス笑いが絶えなかった。

ということで、期待したとおり、なかなか良く出来たヒューマン・コメディであり、作中、効果的に使われていたNina Simoneの“Feeling Good”も印象深いのだが、同時に、予告編を見たときの期待を良い意味で裏切るような“何か”が見つからなかったのが少々残念でした。