英国旅行(第6日目)グリニッジ

今日は英国滞在の最終日。しかし、遅めの飛行機を選んでおいたため、午後3時までは自由時間ということで、最後の気力を振り絞って(?)グリニッジ観光へ。

チェックアウト後、スーツケースをホテルに預かってもらい、ピカデリー線、セントラル線、DLRと乗り継いでカティー・サークへと向かうが、俺の我がままでセント・ポール駅で途中下車し、3日目に行けなかったセント・ポール大聖堂(=朝の8時半から開いている。)に立ち寄ることとする。

そんな訳で、ここは中をチラッと見ただけで退散しようと思っていたのだが、いざ中へ入ってみるとその壮大なスケールに家族一同ビックリ。時間が早すぎたため、ささやきの回廊に上れなかったのは残念だったが、ウェストミンスター寺院よりもずっと迫力があり、地下の納骨堂の一角で上映されていたビデオもなかなか良く出来ていた。

見学終了後、再び地下鉄等を乗り継いでカティー・サークに到着する。すっかり使い慣れたGalaxy Sのナビ機能を使い、丘の上にあるグリニッジ天文台へと歩いていくが、上り坂のうえに俺が途中で一度道を間違えてしまったことから、早くも娘は息切れの様子。しかし、ここは頑張ってもらうしかないということで、ペースを落としてゆっくり上って行く。

ようやくたどり着いた天文台はとても見晴らしの良いところに建っているのだが、例の本初子午線を示すシンボルへは、建物の中をグルグル回ってからでないと行き着けないようになっており、疲れた様子の娘を抱えた我が家にとっては大迷惑。まあ、そうはいっても、そのシンボルの前では子午線を跨いだ格好で記念写真を撮り、博物館内の見学は省略して外へ出る。

次の旧王立海軍大学へは来た道を戻らなくてはならず、娘の体力が心配だったが、今度は下り坂ということもあって何とか無事に到着。ペインテッド・ホールの入口のそばには、ここでロケをした「パイレーツ・オブ・カリビアン/生命の泉」のポスター等が飾られていたが、お隣の礼拝堂ともども無料で見学できるので、ちょっと得した気分だった。

さて、帰路はグリニッジ・ピアからボートに乗る予定であるが、出発まで時間があったので近くのカフェに入って軽く昼食をとることにした。ここのスープは、先日、パブで注文したものとは違ってとても美味しく、また大きくて硬いクッキーもなかなかの味わいだった。

乗船の時刻が近付いてきたので、船着場へ移動。ボートは二階建てだったが、前の方は満席だったので、我が家は二階の後ろの方の席に座ってのんびりと船旅を楽しむ。しかし、タワー・ブリッジが見えてくる頃からは観光スポットの連続となり、ロンドン橋やミレニアム・ブリッジの下を潜ったり、ロンドン大火記念塔やクレオパトラの針の姿を探したりと、とても楽しい1時間だった。

ウェストミンスター・ピアでボートを降りると、娘の体力も回復したようなので、ビッグ・ベンの裏からタクシーに乗って2度目のコヴェント・ガーデンへ向かう。運転手さんにマーケットに連れて行って欲しいとお願いしたところ、ロンドン交通博物館のそばにあるジュビリー・マーケットで降ろしてくれたので、まずはブラブラ歩きながらマーケット内を一回り。確かに「マイ・フェア・レディ」の舞台となった雰囲気は、今でも僅かながら感じ取ることが出来る。

実は、最後の最後にこの場所を選んだことにも俺なりの深い意味があり、それを確かめるため、大道芸人が芸を披露している広場に面したところにあるセント・ポール教会に入ってみる。内部にはヴィヴィアン・リーをはじめとする大勢の俳優等のプレートが飾られていたが、そんな中にボリス・カーロフのプレートを発見。やはり、先日DVDで見た「ヴィーナス」に出てきたのはこの教会だったんだ!

教会を出て、アイスクリームを食べていると、そろそろ待ち合わせの時刻が近付いてきたので、再びタクシーに乗ってホテルへ戻る。約束の10分前くらいには着いたのだが、ロビーでは既にJTBのガイドさんが待っており、車に荷物を積んでヒースロー空港へ。やっと激務(?)から開放される娘の笑顔が可笑しかった。

ということで、搭乗手続きを済ませたところでガイドさんとお別れし、免税店で最後の買い物を済ませてから機上の人となる。月が変わって映画のメニューにも新作が追加されていたが、「マイティ・ソー」、「岳」、「ブルー/初めての空へ」を見ていたらだんだん眠くなってきたので、最後は半分ウトウトしながらずっと落語を聴いていました。