奈良旅行(第2日目)

今日の午前中の予定は、平城京跡で開催中の「平城遷都1300年祭」。

メインの展示施設である平城京歴史館に入館するためには整理券が必要ということで、タクシーを使ってちょっと早めに会場に向かったが、これが大失敗。午前8時15分に到着した時点では駐車場がまだ開いておらず、道路から歩いて行った歴史館の前には整理券待ちの行列も出来ていない。

仕方ないので日陰に入って待っていると、整理券配布時刻(8時55分)の5分くらい前になってようやく人が並び始め、9時の開館と同時に館内へ入ることが出来た。展示内容は、復元された遣唐使船を含めて(予想どおり)そう大したものではなかったが、実は、このエリアにおける俺の目的は別にあり、それは公式品記念ショップで販売中の海洋堂制作の公式記念品カプセルフィギュア「せんとくん平成立体図録」。

カプセルの中身が分からないため、家族にも手伝ってもらい、全部で8種類ある中から僅かな重さの違いを頼りに伐折羅大将、五重小塔、大極殿を狙ったのだが、購入後、隣のフードコートに移動して確認した中身はあまり欲しくなかった巫女に鹿(×2)という悲惨な結果。しかし、落ち込む俺を見て娘が急遽追加で買ってきてくれた2個のカプセルには、見事、伐折羅大将大極殿が入っていた!

その後、いったん引き返して朱雀門を潜ってから大極殿へ。事前情報どおり、炎天下、広大な会場内を歩いて見学するのはかなり大変なのだが、折角なので、妻のリクエストによる平城京なりきり体験館での“天平衣装体験”を済ませた後、遺構展示館を見学してから退出。運良く捕まえることが出来たタクシーに乗って近鉄大和西大寺駅へと向かった。

ここから電車に乗って近鉄西の京駅まで移動し、まずは薬師寺に向かう。最近建て替えられたお寺というイメージが強く、正直、あまり期待していなかったのだが、金堂や東院堂に収められた仏像には優れたものが多く、また、“特別開扉”されていた東塔の内部を見られたので評価は急上昇。ただし、平山郁夫の「大唐西域壁画」は、もっと近くから見てみたかった。

続く唐招提寺は、薬師寺とは全く逆の印象。古びた金堂と講堂の中にはやはり多くの優れた仏像が並べられているものの、その展示方法はかなり粗雑であり、特に千手観音立像なんかはもっときちんとした配置、環境で見せるべきだと思う。また、楽しみにしていた新宝蔵の如来形立像(=唐招提寺のトルソー)が、何故か展示されていなかったのも残念。

当初の予定はこれで終了だったが、ここから直行すれば、時間の関係で昨日行きそびれた新薬師寺にまだ間に合うということで、西の京駅前からタクシーに乗り込む。4時をちょっと回った頃に到着した新薬師寺の見ものは、ご本尊の薬師如来をお守りする十二神将であり、今日、1300年祭で手に入れたばかりの伐折羅大将のオリジナルを、無事、拝むことが出来た。

ということで、今日は一日中歩きずくめだった故、夜はホテルのレストランで軽い夕食をとっただけで何処にも行かずに早々と就寝。ちょっとハードな日程ではあったが、娘のおかげで伐折羅大将大極殿のフィギュアを手に入れることもでき、俺としては極めて満足な一日でした。