午前3時30分に目覚ましをセットしておいたのだが、興奮していたせいか、その数分前に自然に目が覚める。
着替えや食事等を済ませ、4時20分に駐車場を出発しようとするが、営業開始前ということでエレベーターがまだ動いていない。階段も見当たらなかったので、やむなく1Fの駐車場の出入り口から外へ出て登山指導センター(4時31分)に向かい、そこで登山届を提出してから、4時38分、西黒尾根登山口に到着する。
いきなりの急登は覚悟の上ということで、早朝の湿った土の上をペースが速くなりすぎないよう注意しながら上っていくと、最初の目的地である鉄塔(4時50分)を過ぎ、5時12分に“谷川岳山頂3時間”と記された標識のところに着く。ここで残量が少なくなっていたGPSの電池を交換し、パーカーを脱いで半袖Tシャツ一枚になる。
この先、ルートは少し平坦になるが、ホッとしたのも束の間、まだまだ急登は続いていた。5時48分にようやく樹林帯を抜けると、そのすぐ先に最初の鎖場(5時52分)があるが、ここよりも2番目の鎖場(5時59分)の方が足がかりが乏しくてイヤらしい。この先も何度か鎖場が登場するが、丈夫そうな鎖を信頼してとりあえずクリアしてしまう。
依然としてそれなりの急登であるが、岩場は見晴らしが良いので精神的にはずっと楽。6時5分にラクダの背を通過するが、その先にある筈の巌剛新道との合流点は何故か見逃してしまった。6時39分に攀じ登った一枚岩が“氷河の跡”だと思うが、ここの方が鎖場よりも難しい。
6時51分にザンゲ岩に着くと、山頂はもうすぐであり、四ノ沢の頭(7時2分)〜肩ノ広場(7時8分)〜天神尾根分岐(7時10分)と進んで、7時12分にトマの耳(1963m)到着。ここまで2組の先行者を追い越させて頂いた甲斐もあって、そこには誰もおらず、ならば一気にということで先に進んだが、まあ、そうは問屋が卸してくれず、オキの耳(1977m。7時22分)には先客1名が休憩されていた。
ちょっとがっかりしたが、まあ、駐車場からほぼ3時間というのは当初の予定どおりであり、納得してザックを下ろす。腹ごしらえの後、自宅にメールしたり、周囲の風景を携帯じゃない方のカメラに収めたりするが、例によって山の名前は全く分からない。しかし、辺りには魅力的な稜線が縦横無尽に走っており、生まれて初めて群馬県民の方をちょっとだけ羨ましく思った。
さて、先客の方は既に出発し、山頂独り占め状態も満喫したため、そろそろ下山に取り掛かる。トマの耳(7時46分)〜天神尾根分岐(7時49分)と来たルートを引き返し、そこから天神尾根に入ると間もなく肩ノ小屋(7時52分)に着く。天神ザンゲ岩(7時59分)までは誰にも会わなかったが、天狗の留まり場(8時14分)の手前辺りで、初めて天神尾根を上ってくる登山客と遭遇。
既にロープウェイの営業が開始されているらしく、それからは大勢の登山客とすれ違うことになるが、まあ、こっちは一人なので行列の間をすり抜けるようにしながら、熊穴沢避難小屋(8時35分)〜天神峠分岐(8時50分)と進んでいく。幸い、体力も水(=2リットル持参)もまだ十分に残っているので、下りもロープウェイ代を節約することとし、田尻尾根分岐(8時55分)を左に入る。
すると、賑やかだった天神尾根とは一変、再び静かな単独行となるが、正直、ちょっと寂しすぎるくらい。標識も、木の幹に打ち付けられた“土合⇔頂上”(9時26分)という金属板が一つあっただけであり、クマ除けのスズをジャラジャラいわせながら、それなりに急で滑りやすい下り坂を慎重に下りていく。
9時32分に樹林帯を抜けると、そこはロープウェイの通っている真下であり、強烈な日差しがいきなりジリジリと照りつけてくる。ここで日射病にでもなったら相当格好悪いので、3本目のペットボトルをガブ飲みしながら歩き続けると、重機置き場(9時47分)を過ぎたところで車道に出ることができ、9時50分、駐車場に戻ってこられた。
ということで、先に車に戻って着替えを済ませてから、登山指導センターまで歩いて下山届を出しにいき、その後、2日目の駐車料金(@500円)を支払って、帰路についた。次に登るときは、厳剛新道を上って茂倉岳まで歩き、帰りは西黒尾根を下るコースに挑戦してみたいと思います。