黒滝山

今日は、那須塩原市にある黒滝山を歩いてきた。

この山は、明確な登山道が無いために残雪期でないと登頂困難と言われている大佐飛山へのルート途上に位置しており、いずれはそっちにも挑戦してみたいなあと思いつつ、いつになるか分からない“そのとき”のための下見を兼ねて、午前5時38分に光徳寺の駐車場を出発する。

光徳寺の奥にあるお墓の手前に架けられた小さな橋を渡って左の方へと進んでいくと、間もなく“百村山”という標識のある登山口(5時42分)に到着し、ここから急斜面に付けられたジグザグの登山道を上っていく。思ったよりも距離があったが、ようやく傾斜が緩やかになったところで、舗装された立派な林道(6時3分)を横断する。

周囲の様子も次第に薄暗い杉の植林地から明るい雑木林へと変化し、ピンクのツツジなんかも咲いていてなかなか良い雰囲気。高圧線の鉄塔(6時21分)の先では土砂崩れ防止の工事が行われているらしく、資材搬送用のケーブルが張られていた。6時24分に鉄塔巡視路を示す黄色い標識の立っている所を通過するが、この先に大佐飛山への取付きとして有名な“ブラブラ梯子”があるのだろう。

百村山(1085m)には、6時37分に到着。ここから黒滝山までのルートが切り開かれたのはまだそんな昔のことではないらしいのだが、少々道幅は狭まるもののルートは依然として明確であり、注意して歩けば迷うような心配は無い。三石山の手前の急な坂道を上りきったところに“黒滝山へ3km”の標識(6時56分)があり、6時59分に三石山に着いた。

その先も、さる山(7時22分)、那須見台(7時32分)、山藤山(7時46分)といった標識の付けられたピークを順調に越えて行く。地形図上からも明らかな河下山への急登の手前で今日初めての小休止を取り、呼吸を整えた後、笹の中に付けられた長くて急な一本道を上がっていく。しかし、残雪期にこの急登を上るのはさぞかし大変なんだろうなあ。

河下山(8時7分)には“黒滝山へ20分”という表示があったが、実際にはそれより少々早く、10分ちょっとで黒滝山(1754m。8時18分)に到着。南側が大きく切り開かれているものの、今日は生憎の曇り空ということで、眺望は全く無い故、持参したウィダーインゼリーで腹ごしらえをした後、さっさと下山に取りかかる。

帰路は、河下山(8時32分)〜山藤山(8時46分)〜那須見台(8時55分)〜さる山(9時6分)といった調子で三石山(9時23分)まで引き返してくる。この先、往路では気付かなかった巻川林道へと続く分岐を探しながら歩いていると、百村山の山頂手前で“巻川林道近道”の標識(9時38分)を発見。大佐飛山へ登るとき、最近は(ブラブラ梯子ではなく)こちらのルートを利用するらしい。

その後は、百村山(9時41分)〜鉄塔(9時53分)〜林道(10時7分)〜登山口(10時26分)と辿って、10時30分に光徳寺の駐車場に戻って来た。これといって大した見所も無く、全体的に地味な印象ではあるが、その分、静かな山歩きを楽しむのにはピッタリの山であり、それなりに歩き応えのある良いコースだと思う。

ということで、大佐飛山に登るときはこの倍の距離を、しかも残雪期に歩く訳であり、今の俺の実力&装備では、正直、ちょっと心細い。いっそ大佐飛山まで藪を切り開いて頂ければほとんどの問題は解消するのだが、まあ、なかなかそういう訳にもいかないのでありましょう。