第9地区

今日は、一部で高い評価を受けているらしいSF映画「第9地区」を見てきた。

アカデミー賞にノミネートされたせいでTVでも比較的大きく紹介されていたため、娘は多少の興味を示したのだが、妻の方は全然ダメということで、彼女等はほぼ同じ時間帯に上映されていた「矢島美容室 THE MOVIE 〜夢をつかまネバダ〜」を見ることになり、こっちの方は俺一人で観賞。

さて、ストーリーの方は、難民と化したエビ型エイリアンの大群を街中のキャンプ地(=第9地区)から別の場所へ移転させることを命じられた主人公の話であり、最初、眉村卓の司政官物のパロディみたいなものかと思ったのだが、ある“事故”のせいでこの引越し話は何処かへいってしまい、それからは少々グロテスク風味のアクション映画になってしまう。

まあ、最後はモビルスーツまで登場する戦闘シーンはなかなかの迫力であり、こういうのが好きな方も大勢いるんだろうと思うが、個人的には“エイリアン難民のお引越し”という折角の面白い設定が生かされなくなってしまったことが大変残念。あのまま人種差別ネタ満載のドタバタ喜劇を見せてくれていたら、アカデミー賞の作品賞も決して夢ではなかったことでしょう(?)。

また、これも個人的な事情で誠に申し訳ないが、俺はこういう風に人間が別の生物に徐々に変身していくという話が生理的にダメであり、今思い出しても背中の辺りがムズムズしてしまう。当分の間、伊勢海老をはじめとする甲殻類のお姿は見たくもありません。

ということで、終了後に合流した妻と娘の話によると、「矢島〜」の方はゲスト出演者が多彩で、TVのバラエティー番組だと思って見れば、なかなか面白かったとのこと。まあ、お金を払ってTV番組を見せられるのもあまり嬉しくはないが、少なくとも、今回、別々の作品を見ることにしたのは賢明な選択だったんだろうと思います。