お買いもの中毒な私!

2009年作品
監督 P. J. ホーガン 出演 アイラ・フィッシャーヒュー・ダンシー
(あらすじ)
幼少期の倹約生活の反動でクレジットカードでのショッピングが大好きになってしまったレベッカアイラ・フィッシャー)は、今やカード破産寸前の身の上。勤めていた出版社が倒産し、憧れのファッション雑誌の記者になるまでの腰掛的な気持ちでお堅い経済誌の編集部で働くことになるが、仕事熱心な編集長ルーク・ブランドン(ヒュー・ダンシー)の指導もあって彼女の担当するコラムは一躍大評判となる….


ショッピング中毒の女性記者が主人公のラブコメ作品。

順調な仕事ぶりとは裏腹に彼女のクレジットカードの未払い残高は増える一方であるが、話題の金融コラムニストである彼女にとって、カード破産寸前という現状が表面化するのは正に致命的。そのため、上司のルークにも真実を打ち明けられずにいるのだが、クレジット会社から債権回収を依頼されたデレク・スミースの魔の手は着実に彼女へと迫ってくる。

本作は、そんなショッピング中毒のレベッカが、ルークとの恋愛と執拗な借金取立てとの狭間で悪戦苦闘する様をコミカルに描いている訳であるが、こういう話しであればハリウッド映画にはお手の物ということで、安心して見ていられる楽しいラブコメ作品に仕上げられている。

個人的な好みからいえば、「マトリックス(1999年)」のエージェント・スミスを意識したようなデレク・スミースの出番があまり多くないのが残念で、あの公開テレビ放送のシーンに至るまでの間、もっと様々な嫌がらせでご活躍頂きたかったところ。まあ、こういったラブコメの場合、“ラブ”と“コメ”のどちらによりウェイトを置くかというのは、結構難しい判断なんだろうけどね。

主演のアイラ・フィッシャーは、おそらく初めてお目にかかる女優さんだと思うが、公開当時33歳ということで、さすがに少々フケ過ぎの感が無きにしも非ず。レベッカの親友スーズを演じたクリステン・リッターの方がずっと可愛いと思うのだが、やっぱりこういった作品のヒロインはブロンドでなくてはマズイのだろう。

ということで、レベッカ(=どうしても文才があるようには見えない。)のコラムが大評判をとるという展開に全く説得力が無い等、ストーリー上の粗は目立つものの、まあ、所詮ラブコメと割り切って見ればそれなりに楽しめる。ラストのショーウィンドウのマネキン達による拍手は、最後のキスシーンの時までとっておいたほうが良かったと思います。