滝尾神社から黒岩まで

今年の目標の一つに女峰山を黒岩尾根から登るというのがあるのだが、今日はその下調べを兼ねて、滝尾神社から黒岩までの区間を往復してきた。

ちょっと早起きをして、午前5時51分に滝尾神社の駐車場を出発。以前、家族と一緒に訪れたことのある行者堂(5時58分)の裏手から登山道に入るが、事前学習のとおり、この辺りには雪は全く見当たらない。あまり国立公園らしくない狭い踏み跡を辿っていくと、6時3分に尾根に出ることができ、ここには女峰山の方向を示す標識があった。

その先を尾根伝いに進んでいくと、一度、わずかな区間だけ林道(6時14分)に出た後、6時20分に殺生禁断と記されているらしい大きな石碑があるところを通過する。夏場以降、この付近は密生した笹に悩まされるらしいが、この時期の笹にはまだ力が無く、全然歩く邪魔にはならない。6時44分に稚児ヶ墓に到着。

しばらく行くと広大な笹原が広がっており、その真ん中に水場を示す標識(7時5分)がポツンと立っている。なかなか雰囲気の良い場所なのだが、この辺りから急に雲が広がりはじめ、どうやら今日は期待したような快晴にはならないらしい。笹原の先からは再び樹林帯の中を歩くことになり、7時26分に白樺金剛に着く。

この先からは上りが次第に急になり、ルート上にも雪が目立つようになる。一応、軽アイゼンは持ってきたが、まあ、着けずに行ける所まで行ってみようということで、滑らないように慎重に進んでいく。雪に覆われた急坂を何とか上りきったところに、再び女峰山の方向を示す標識(7時55分)があった。

樹林帯を抜けると今度は岩が目立つようになり、8時13分に八風という岩場に到着。その先の分岐(8時17分)では尾根の左側に付けられた巻き道を進むようになっており、指示に従ってガレた岩場をトレースして行く。日当たりの良い場所なので雪は全く無かったが、積雪があるときにはかなり恐ろしそう。

8時31分、ようやく本日の目的地である“黒岩(遥拝石)”という標識のある鞍部に辿り着く。余裕があればこの先もちょっと覗いてみようと思っていたのだが、目の前の急斜面にはまだ雪が大量に残っており、雪対策が軽アイゼンだけという現在の装備ではあまりにも心細い故、大人しくここで退散することにした。

折角なので、帰路は黒岩の頂上を目指すこととし、コースの左手にある尾根上の踏み跡を上っていくと、程なく黒岩という標識の立ったピーク(8時41分)に着く。ここは本来ならそれなりの景観が楽しめる場所らしいのだが、今日は数十m先が白い靄に包まれているような状態であり、女峰山はおろか、前女峰山の姿さえ見ることができない。

このピークで持参したあんパンで腹ごしらえをし、下山に取り掛かる。背の低い笹に覆われた急な斜面に付けられた薄い踏み跡を辿っていくと、8時57分、往路でも通った尾根道と巻き道との合流地点に到着し、ここから先は来た道を戻るだけ。主要ポイントの通過時刻は次のとおりだった。

八風(9時00分)〜標識(9時11分)〜白樺金剛(9時24分)〜水場(9時39分)〜稚児ヶ墓(9時51分)〜殺生禁断石(10時9分)〜林道(10時13分)〜標識(10時21分)〜行者堂(10時27分)〜駐車場(10時32分)

ということで、滝尾神社から黒岩までの往復に要した時間は4時間41分であり、時間的には女峰山までの往復も夢ではないことが判った。しかし、実はガレ場をトレースしている最中に右足がこむら返しを起こしそうになったのがちょっとした懸念材料であり、決行の日(6月下旬?)までには何らかの対策を検討したいと思います。