雨巻山

今日は、この冬の低山巡りの目標の第三番目、益子町の雨巻山に行ってきた。

初めてだったこともあり、大川戸登山口の駐車場に着くまでに30分程迷ってしまい、午前8時過ぎにやっと到着すると、駐車場にはすでに車が4、5台止まっていた。ここで身支度を整えてから、8時15分、まずは御嶽山を目指して出発。

昨晩の新年会のアルコールが残っているせいか、尾根に出る前の登りは結構大変で、こまめに水分を補給しながら歩いていると、ようやく8時42分に「左:御嶽山、右:雨巻山」の標識のある尾根上の分岐点に辿り着いた。

ここから御嶽山まではあっという間であり、8時45分に山頂(433m)到着。この先の急坂を下りて行くと15分くらいで足尾山(413.1m)に行けるらしいんだけど、今回はパスして先ほどの分岐まで戻り、雨巻山を目指す。このルートは快適な縦走路であり、一か所だけ猪転げ坂という急坂を登る以外は、さして苦労するような個所はない。

小一時間程歩いて、9時30分に雨巻山の山頂(533.3m)に到着。先客がいるかと思いきや、誰もいないのでここで持参した紅茶を飲みながら一休み。この後も、緩やかな尾根道が続いており、三登谷山(433m)を経由(10時6分)して、10時30分に大川戸登山口の駐車場に戻ってきた。

もう、この時刻には駐車場はほぼ満車状態であり、この山の人気の程が良くわかるが、我が家からここまでの距離を考えると、全体で2時間15分というコースはちょっと物足りない。地図によると、雨巻山から三登谷山まで、林道を使って迂回するルートもあるようなので、次に来るときはそちらを利用してみようと思った。

ということで、今日のiPodは、雨巻山の山頂を過ぎ、他の登山客とのすれ違いが増えてきたあたりから。聴いたのはThe Paul Betterfield Blues Bandが1966年に発表したセカンドアルバム「East West」であり、同バンドの誇る3Bの歌と演奏が十分に楽しめる。「Work Song」と「East West」という2曲のインストが聴きものなんだけど、前者では何とかブルースの範疇に収まっていたMike Bloomfieldのギター・ソロが、後者では国籍不明の摩訶不思議な世界へと大きく踏み出してしまっているあたりがなんとも興味深いところです。

 ホット・ファズ/俺たちスーパーポリスメン!

2007年作品
監督 エドガー・ライト 出演 サイモン・ペッグニック・フロスト
(あらすじ)
ニコラス・エンジェル(サイモン・ペッグ)はロンドン警視庁きってのエリート警察官だったが、そのあまりの有能ぶりが周囲から疎まれ、田舎町のサンドフォードへと左遷されてしまう。署長の息子のダニー(ニック・フロスト)とコンビを組まされた彼は、そこでも真面目に仕事に励もうとするが、平和な田舎暮らしに慣れ切った同僚からは理解してもらえない。しかし、そんなサンドフォードには意外な秘密が….


町山智浩氏等の署名運動によりようやく本邦公開が実現したということで、ちょっと話題になった作品。

ちょっとアレ風な邦題のせいもあって、一体どんなおバカ映画が始まるのかとコタツに寝転んで見ていたんだけれど、真面目一筋でなかなか周囲に溶け込むことのできないニコラス巡査部長の苦悩を描いている前半は、(ちょっとグロテスクな被害者たちの映像を除き)それ程エスカレートした描写もなく、イギリス映画らしい淡々としたテンポでストーリーが進んでいく。

後半になって、サンドフォードの街を裏で牛耳っている近隣監視同盟の陰謀が明らかになり、“ああ、これをニコラス君が解決して一件落着か”と思って見ていたら、その解決方法というのが俺の予想したレベルの数段上を行っていて、ここで思わずコタツに座りなおしてしまった。

しかも、この後半において次から次へと惜しみなく費やされるネタの数々に関し、実は、あの抑え気味と思われた前半でしっかりとその伏線が張りめぐらされていたということに気づかされた時点で、驚きは感心へと変わってしまう。いや〜、実に細かなところまでよく配慮の行き届いた素晴らしい脚本です。

ということで、まあ、ハリウッド映画のようなおバカ映画を期待すると、ちょっとアテが外れてしまうのかも知れないけれど、あれだけのハデな銃撃戦を行っておきながら結果的に死亡者は0というあたりにも、いかにもイギリス映画らしい適度の抑制が効いており、個人的にはこっちのほうが断然好み。出演者の中で俺が識別できたのは4代目ジェームズ・ボンド俳優のティモシー・ダルトン唯一人だったが、彼の怪演もなかなか楽しかったです。