北海道旅行(第2日目)

今日は知床半島クルーズを楽しんでから車で釧路まで移動する予定。

出発前に経験者である妻に知床半島クルーズ(=おそらく大型船)の印象を尋ねたところ、ほとんど記憶に残っていないという残念な回答だったため、今回は小型船を利用する「ゴジラ岩観光」の“ルシャコース”を予約。午前8時頃にウトロ港にある事務所に集合し、30人位のグループになって小型船に乗り込む。

最初は、船内のスピーカーから流れてくる船長さん(?)のアナウンスを聴きながら知床半島の断崖を構成している奇岩や滝などを鑑賞するのだが、このクルーズの最大のお目当ては、当然、(昨日は出会えなかった)ヒグマの観察であり、小一時間ほどかけてヒグマの目撃例が最も多いというルシャ湾沖に到着する。

しかし、海岸線にヒグマの姿は見当たらず、船長さんは河口の奥の方に見える黒い点のようなものがそうだと言い張るものの、持参した双眼鏡で覗いてみても何だか良く分からない。この時期はサケが川の上流まで遡上してしまうため、ヒグマは海岸付近まで下りてくる必要がなく、実は昨日も見つけられなかったというアナウンスに半分諦め掛けていたちょうどその時、海上に頭を出して泳いでいるヒグマの姿を発見!

それに続いて親子のヒグマも岩陰から姿を現してくれたため、湿りがちだった船内の雰囲気も一気に盛り上がりを見せる。もちろん故意にではないのだろうが、一度、諦めさせておいてからの真打ち登場という演出の効果は絶大であり、クルーズに参加した皆さんも大満足の笑顔でルシャ湾を後にすることが出来た。

その後は、「オシンコシンの滝」や「天に続く道」といった観光スポットを見学しながら美幌峠までのロングドライブ。午後1時頃に着いた美幌峠の展望台(=娘は中段までで敗退)からは眼下に広がる屈斜路湖雄大な姿を一望することが出来、うん、この景色はちょっと凄いなあ。併設されている道の駅で食べたラーメン(のスープ)の味も、なかなかのものであった。

さて、次の目的地は「屈斜路コタンアイヌ民俗資料館」であり、「ゴールデンカムイ」でアイヌ文化に興味を持った娘が楽しみにしていた施設。小熊用の檻であるエペレセッが屋外に設置されているのを発見した彼女はとても喜んでいたが、館内はそう広くはなく、まあ、これなら見学に30分もかからないだろう。

しかし、係員の方が気を利かせて見せてくれたビデオ(=アイヌの血を引くという俳優の宇梶剛士がホスト役を務めている。)の上映時間が意外に長く、しかもなかなか興味深い内容であるために途中で席を立つ訳にもいかない。結局、ビデオを最後まで見終えてから資料館を後にしたときには午後3時近くになっていた。

予定では、この後、摩周湖の第一展望台に立ち寄るつもりだったが、そうしていると釧路湿原の「細岡展望台」に着いた頃には真っ暗になっているかもしれない。このまま好天が続くのなら、釧路湿原を楽しむのは明朝の「朝いちカヌー体験」だけで十分なのだが、現在、日本海上にある台風25号の影響を考慮すると、それはキャンセルになる可能性が極めて高い…

そんな訳で、摩周湖に立ち寄るのは諦めてそのまま釧路湿原へと向い、午後4時過ぎに細岡ビジターズラウンジの手前にある駐車場に到着。細岡展望台まではそこから歩いて数分程度であり、無事、暗くなる前に広大な釧路湿原やその背後に位置する雌阿寒岳雄阿寒岳の景色を眺めることが出来た。

さて、釧路湿原駅経由で駐車場まで歩いて戻り、再び車に乗って本日の宿である「釧路プリンスホテル」に向っていると、途中、予約先の「釧路マシュー&リバー」から明日の「朝いちカヌー体験」中止の連絡が入る。まあ、予想どおりだったので深く落ち込むことはなかったものの、またいつの日か釧路湿原でのカヌー体験に挑戦してみたいなあ。

ということで、ホテルに着く頃には台風25号の影響による雨が降り出してしまい、夕食はホテルの裏口を出てすぐの所にあった「炉ばたかねきち」というお店を利用。我が家としては珍しくアルコールを嗜みながらの食事となったが、鳥ザンギや刺身盛り合わせ、焼きナス等の美味しい料理をリーズナブルな値段で頂くことが出来ました。