サラ・ブライトマン ガラ・コンサート

今日は、妻&娘と一緒に日本武道館で行われた「サラ・ブライトマン ガラ・コンサート」に行ってきた。

以前にも書いたと思うが、俺と妻の音楽の好みはなかなか一致せず、一緒にコンサートに出掛けるのは至難の業なのだが、サラ・ブライトマンはそんな二人の数少ない共通項。俺が初めて彼女の歌声を聴いたのは、インターネットの黎明期に何処かから拾ってきた“I Don’t Know How to Love Him”のmp3ファイルだったと思うが、妻も彼女のCDを繰り返し聴いていた時期があった。

さて、開演は午後7時なので仕事を早めに切り上げて家族と合流し、新幹線に乗って東京駅へ。まだ時間に余裕があるのでグランスタの「Fairycake Fair」というケーキ店さんで可愛らしいカップケーキを食べたり、「マシュマロエレガンス」、「FORMA」、「St.Cousair MARCHE STATION」といったお店でマシュマロやチーズケーキ、パスタソースを買ったりして時間を潰してから日本武道館に向かう。

さて、3枚のチケットのうち1枚は後日買い足したものなので、アリーナ席の妻&娘と別れて俺一人で2階席へ移動。前から6列目とちょっと距離はあるが、ほぼ正面なので“まあまあかな”と思いながら開演の時を待っていると、フルオーケストラによるオーバーチュアに続いていよいよサラ・ブライトマンの登場!

いきなり日本語で歌い出したのでちょっと驚いたが、後で調べたところによるとNHKドラマの主題歌として使用された“Stand Alone”という曲だそうであり、その後、“Anytime, Anywhere”〜“Dust in the Wind”と2曲続けて歌った後は、一人目のゲストであるマリオ・フラングーリスとのデュエットで“Carpe Diem”。

彼女の場合、あまり感情を露わにすることなく、美しい声で朗々と歌い上げるスタイルのため、CD一枚分聴き続けていると途中でちょっぴり飽きてしまうことがままあるのだが、このコンサートでは男性歌手2人とのデュエットやピアノコンチェルト等を途中に組み入れることによってその欠点を上手にカバーしている。

事実、“It’s a Beautiful Day”に続いて披露されたマリオとの2曲目のデュエット“Canto Della Terra”も素晴らしい出来であったが、当然、主役はサラ・ブライトマンな訳であり、“A Winter Shade of Pale”〜“Scaborough Fair”と懐メロを続けた後、第一部の締めで歌われた「トゥーランドット」からの“Nessun Dorma”は正に圧巻。

休憩時間中、娘とLINEを使って第一部の感想を述べ合っていると“Figlio perduto”で第二部の幕開け。“Stranger in Paradise”の後は“There for Me”(with マリオ)〜“Pie Jesu”(with ナルシス)とデュエットを2曲続け、とても男性とは思えないナルシスのソロで一息入れた後はいよいよお待ちかねの“The Phantom of the Opera”のイントロが館内に鳴り響く!

これまで何度も耳にしてきた曲であるが、元祖クリスティーヌの歌声を生で聴くことが出来る喜びはまた格別であり、ファントム役を務めるマリオ・フラングーリスの歌いっぷりも実に堂々としたもの。このまま“Music of the Night”や“All I Ask of You”へと歌い続けて欲しいと思ったのは俺一人では無いだろう。

さて、ラストの“Time to Say Goodbye”がデュエットではなかったのは少々意外だったが、アンコールでは指揮者になったサラ・ブライトマンの姿(=意外にほっそりして見えるその後ろ姿から、つい若き日の彼女の面影を偲んでしまう。)をたっぷり拝ませて頂いてから、“Jupiter”をモチーフにした“Running”でジ・エンド。正直、期待を上回るとても素敵なコンサートだった。

ということで、あれだけのボリュームで声を張り上げておきながら、決して声の可愛らしさを失わないという彼女の魅力は健在であり、50台半ばという年齢を考えるとさぞかし凄いことなんだろうなあ。これからも年に一度くらいはこういった機会を持ちたいと思うのだが、さて、次はいったい誰が来日してくれるのでしょう。