横根山を麓から

今日は、お手頃なロングコースの第35弾ということで、一人で横根山を“麓”から歩いてきた。

横根山はこれまで2度歩いているが、いずれも前日光ハイランドロッジに車を止めての楽ちんハイキングであり、一度きちんと麓から歩いてみたいと思っていた。そんな訳で、今回の尾根繋ぎはその絶好のチャンスであり、午前7時前に前回下見を済ませておいたポケットパーク上五月に到着する。

身支度を整えて6時52分に出発。まだ記憶に新しい横平林道を歩いて行くと20分もかからずに前回下山で使わせて頂いた擁壁の切れ目(7時11分)に着くことが出来、ここから尾根に取り付く。前回は気付かなかったが、その枝尾根上には薄い踏み跡が認められ、う~ん、ここから粕尾山にでも上っていくのかしら。

そんなことを考えながら進んでいくと7時35分に主尾根に到達し、ここから尾根繋ぎを再開。間もなく右手のブル道が目に入るようになり、前回これを使って下山していたら今回の主尾根への取付きももっと楽が出来たかもしれないと思ったが、まあ、今となっては後の祭りと言う他ない。

その後、一度尾根を外しそうになるものの、すぐに気付いて左に方向転換し、予想していたよりハッキリした尾根を下って8時17分に林道前日光線に降り立つ。いよいよここからが横根山へのアタック開始であり、擁壁の切れ目からそれなりに傾斜のある尾根へと取り付く。

尾根が広いせいもあって明確な踏み跡は認められないが、常緑樹の下はどこでも歩いて行ける感じであり、いくつか現われる大石(8時36分)の脇を通ってどんどん上って行く。しばらくすると周囲は落葉した広葉樹林帯へと変わり、雰囲気が明るくなるのは良いのだが、降り積もったばかりの落ち葉はとても滑りやすく、歩きにくくなるのが困りもの。

しかし、最後の急斜面を喘ぎながら上り切ると傾斜は一気に緩み、どうやらハイキングコース圏内に入ったらしい。次第に道筋がハッキリしてくると柵(9時38分)を潜って湿原に入っていくが、今日はそちらには向かわず、左方向に進んで9時52分に象の鼻。今まで訪れたことはなかったが、とても見晴らしの良い場所であり、ベンチに座って本日最初の大休止。

再出発(10時4分)後は、標識に従って横根山(1372.9m)を目指し、10時21分に山頂に到着する。しかし、先ほど休んだばかりなので証拠写真を撮っただけで下山に取り掛かり、地形図にある破線に従って歩いて行く。事前学習のとおり、舗装された林道を3回(10時34分、48分、59分)横切ると広かった尾根は次第に狭くなっていき、11時12分に先の切れ落ちた岩場に行き当たる。

ここは右から巻けば良いのは学習済みだが、その斜面に積もった大量の落ち葉は完全な想定外であり、ズルッと滑ったら数メートルの滑落は免れないだろう。お守り代わりにザックに入れてきたチェーンスパイクを装着しようか迷ったが、まだフカフカの落ち葉では効果は期待できず、底のすり減った靴で決死のトラバース。15分程かけて何とか無事に尾根上に復帰することができた。

さて、その先でも大量の落ち葉には気を遣わされるが、ようやく尾根の広い常緑樹林帯に入って一安心。尾根筋をたどり辛くなるのは難点だが、滑落の危険性に比べたら無問題であり、GPSを見ながら何度か方向修正を繰り返し、12時1分に林道前日光線に無事着地。予定ではここからピストンで次の大滝山に向かうつもりだったが、正直、そんな精神的余裕は完全に消え失せていた。

その後は林道~県道246号線とテクテク歩き、途中、太郎次の滝(12時45分。なんと観瀑台まで整備されている。)に立ち寄ったり、前回より一段と鮮やかさを増した粟野川渓谷(?)の紅葉を眺めたりしながら12時59分にポケットパーク上五月まで戻ってくる。本日の総歩行距離は14.9kmだった。

ということで、大滝山までのピストンを省略してしまったために歩行距離は不満足な結果に終わってしまったが、横根山を麓から歩くという目的は達成できたし、鹿沼市口粟野の城山公園から始まる尾根を(横根山~禅頂行者道経由で)奥日光まで繋げることができたので一応満足。次は石裂山の属する尾根に取り掛かる予定です。
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