天城山と修善寺温泉(1日目)

今日は、山歩きと観光を兼ねて妻と一緒に伊豆方面へ出発する日。

天城山は、今春、青春18きっぷを利用した強行日帰り縦走で歩いてくる予定だったのだが、コロナ禍の折、各駅停車での長時間の移動を嫌って敢えなく断念。しかし、修善寺温泉で一泊する計画に変更すれば妻と一緒に歩けるかもしれないと思い付き、今朝、少し早めに自宅を出発して午前7時過ぎに「伊東駅前ナイスパーキング」に到着する。

そこに車をとめて徒歩で伊東駅前へ移動し、3番乗り場から7時55分発の天城東急リゾートシャトルバスに乗車。紅葉にはまだ早いためか、乗車率は座席がほぼ埋まる程度であり、まあ、これならコロナの心配は無用だろう。時刻どおりに天城縦走登山口バス停に着くと、登山者専用駐車場にあるトイレをお借りしてから8時58分に歩き出す。

本日の予定は、ここから万二郎岳~万三郎岳~八丁池~天城峠と縦走し(=コースタイム7時間15分+休憩時間45分)、天城峠バス停17時4分発の路線バスに乗車して修善寺温泉に向かうというものであるが、17時49分発の最終バスに乗り遅れると悲惨なので、必要に応じて万三郎岳か八丁池でエスケープすることも想定済み。まあ、完歩は無理でも八丁池まで行ければいいなあと思いながら、8時59分に天城縦走路入口に入る。

しばらくはほぼ平坦な道が続くが、昨日の雨で少々泥濘っているので滑らないよう注意が必要。鈍足の故、同じ時間帯に出発した登山者から取り残されてしまうのはいつものことだが、本日の場合、前を行く7、8人くらいのグループ連れの皆さん(=大声で話しながら歩き、やたら頻繁に休憩を取る。)との間合いの取り方が難しく、なかなかマイペースで歩けないのが困りもの。

四辻(9時24分)の先をしばらく進むと次第に傾斜がキツくなってくるが、オーバーユース気味の登山道はほぼ“自然のまま”であり、大きな段差を乗り越えるのに苦労させられることも少なくない。人気の百名山ということで、もう少しきちんと整備されたハイキングコースをイメージしていたのだが、どうやらその期待は空振りだったようである。

しかし、10時28分に到着した万二郎岳(1299m)の山頂からはキラキラ輝く相模灘を望むことが出来、一気に気分爽快。持参したおにぎりを食べながら休憩を取った後、この先の山道が歩きやすくなることを期待して再出発(10時44分)するが、残念ながら状況は変わらず、アセビのトンネル(11時10分)~石楠立(11時28分)と歩いて、12時10分に万三郎岳(1405.6m)に到着する。

さて、事前に調べておいたここまでのコースタイムは2時間30分であり、万二郎岳での休憩時間を差し引いても現時点で25分の遅れ。決してグズグスしていた訳ではないが、ここのコースタイムは結構シビアに設定されているようであり、宿泊装備のせいでいつもより重くなっているザックの影響もあるのかもしれない。

妻はまだ元気そうであり、この先は下り主体になるので体力的な問題は無さそうだが、どこまでスピードアップ出来るかは不明であり、熟慮の結果、大事を取ってここで縦走を断念することを決意。その旨を妻に報告するとやや意外そうな表情だったが、バスの時刻を気にしながらの山歩きはウチの家風に合わないということで意見の一致を見る。

そうと決まれば話は早いものであり、山頂での休憩を早々に切り上げ、その先の分岐(12時27分)を右手に進んでシャクナゲコースに入る。ルートは山の斜面をトラバースするように続いているが、こちらの整備状況も決して良好とは言えず、何ヶ所か現われる木製階段も今では障害物にしかなっていない。

そんな中を転ばないよう慎重に歩き、涸沢分岐点(13時15分)を経て四辻まで戻ってくる。時刻を確認すると14時50分であり、やはりコースタイムから大きく遅れているが、15時15分発のバスに乗るためには、この先、コースタイム20分のところを25分で歩かなければならない。

無理をせず一本後のバス(=16時10分発)にしようかと提案してみたが、妻の返事は“とにかく行ってみよう”とのことであり、休憩せずにそのまま先を急ぐ。結局、バスの時刻を気にしながら歩くことになってしまったが、天城縦走路入口に着いたのは13時6分のことであり、な~んだ、ちょっと本気を出せばコースタイム未満で歩けるんじゃないの。ここまでの総歩行距離は9.2kmだった。

ということで、15時15分発のバス(=往路より空いていた。)に乗って伊東駅まで引き返し、駅前の「美よし鮨」で早めの夕食(=地魚にぎり+α)を食べてから車で修善寺温泉に向かう。予約しておいた「温泉宿水ぐち」はとても“リーズナブル”な宿であるが、貧乏性の俺にはピッタリの雰囲気であり、何の気兼ねもなしにゆっくり休むことが出来ました。
f:id:hammett:20201031070920j:plain