金沢旅行(第1日目)

今日は、妻&娘それに実家の母親を連れて一泊二日の金沢旅行に出発する日。

出不精の娘を家族旅行に引っ張り出すのはいつも至難の業であり、そんな今回のキラーワードは“蟹”。当初は白川郷見物を含む二泊三日の計画を検討していたのだが、途中、妻から俺の実家の母親を同行させるとの提案があったため、高齢者向けに計画の見直しを行い、体力的に負担の少ない一泊二日案に落ち着いた。

さて、まずは車で俺の実家に向かい、老母を拾ってから電車で大宮駅へ移動。午前9時46分発の北陸新幹線かがやき507号に乗り込むと2時間余で金沢駅に着いてしまい、うーん、便利になったもんだなあ。しかし、車窓から見えた立山連峰に雪が少なかったことからも分かるとおり、暖冬の影響で北陸らしい寒々としたイメージは希薄であり、持参したニット帽や手袋の出番は無さそう。

しかし、足腰の弱った高齢者連れにとってはむしろ好都合であり、鼓門の前で記念写真を撮ってからタクシーを拾って兼六園の桂坂口へ。俺がここを訪れるのはおそらく30年ぶりくらいのことであり、正直、前回の記憶はほとんど残っていないが、雪吊りを施された庭木を眺めながら霞ヶ池の周りをのんびり見て回る。松の枝に雪が見られないのは残念だが、地面が凍結していないのは大助かり。

その後、桂坂口にある「見城亭」というお店で一服してから、道路を挟んで向かい側にある金沢城公園に移動。前回訪れたときには金沢大学の校門だった石川門もきれいに整備されており、それを潜った先には菱櫓や五十間長屋といった建物が見事に再建されている。敷地が広いので老母には休憩所で待っていてもらい、その間に妻&娘と一緒に菱櫓等の内部をじっくり見学させていただいた。

今日の市内観光はこれにて終了であり、再びタクシーで金沢駅に引き返し、15時19分発のサンダーバード32号に乗って加賀温泉駅に向かう。駅には予約をしておいた「花紫」という温泉旅館の車が待っていてくれたので、それに乗り換えて山中温泉へ。名前の通り山の麓にあるのだが、こちらでも雪景色は全く見られない。

さて、露天風呂に入ってのんびり汗を流しているとそろそろ夕食の時刻であり、今回の旅行のメインイベントともいうべき「『超』特選蟹懐石」の登場。“橋立港水揚げタグ付活蟹おひとり様につき1.5杯”というのがどれほどの量なのかちょっと想像できなかったが、少食の我が家には多すぎるほどのボリュームであり、娘も満面の笑顔で蟹料理を堪能。

我が家としては珍しく、ボトルで注文した梅酒をロックや水割りにして皆で飲みながら食事を楽しんだのだが、カニ味噌やカラスミといった“珍味”の類は酒と一緒に食べることでとても美味しくなることが分ったのは(遅すぎる?)大発見。これまでそれほど美味いとは思わなかったが、やっぱり酒の肴とご飯のおかずは別物なんだなあ。

ということで、満腹になってしまうと何をする気にもなれず、部屋に戻ってTVを眺めているうちにいつの間にか就寝。何はともあれ大満足の一日だったが、以前から気になっていることが一つあり、それは今日食べたズワイガニをはじめとする魚介類が昔に比べて随分小型化してきていること。持続可能な漁業の確立のためには、根本的な対策を早急に講じる必要があると思います。