三峰山から谷倉山へ

今日は、お手頃なロングコースの第33弾ということで、寺坂峠と大越路峠の南東に連なる尾根をまとめて歩いてきた。

どちらの尾根も一方だけ歩いたのでは目標とする20kmに到達しそうもないということで困っていたのだが、地形図を眺めながら思い付いた名案(?)が両方一緒に歩いてしまおうという力業。両者を比べると三峰山の南東尾根の方が傾斜がキツそうであり、そっちを上りに使った方が安全だろうと考えながら、午前6時半頃に永野川に架かる新田橋のたもとに到着する。

そこの路肩に車を止めて6時40分に歩き出す。早朝に民家の建ち並ぶ中を歩くので不審者扱いされないかとやや緊張したが、出会ったのは犬を散歩させているご婦人一人だけであり、特に見咎められることもなく鹿島香取太神宮の赤い鳥居(6時48分)の前に立つ。お社の裏手には防獣用の鉄柵が張りめぐらされているが、この付近の鉄柵には「出入口」の表示が目立つように掛けられており、これがとっても有り難い。

さて、その「出入口」の先には明確な踏み跡が認められ、それをたどって尾根に取り付く。予想したとおりの急坂ではあるが、まあ、上れないことはないので枯れ枝をストック代わりにしてゆっくり進んでいく。傾斜が一段落すると作業路らしきものも現れるようになるが、その先ではそれなりの規模の岩場(7時29分)によって尾根筋が覆われている。

いつもなら左右いずれかを巻くところだが、今の時期は枯葉に埋めつくされた斜面より岩場の方がむしろ上りやすいので、そのまま直進。石の祠(7時39分)を過ぎると次第に傾斜は緩くなり、電波塔のような施設(7時58分)の先ではトラロープが行く手を遮っている。そのトラロープ沿いに歩いて行くと、8時ちょうどに三峰山の山頂(604.9m)に着くことが出来た。

ここを訪れるのは2度目であるが、目の前を採石場の金網で塞がれているため雰囲気は芳しくなく、休むことなく歩き続ける。登山道は“立入禁止”のトラロープ沿いに続いているが、記憶にあるよりアップダウンは大きく、へえ~、こんなに大変だったかしら。ロープに釣られてちょっとした岩場のピークを巻きそうになるが、慌てて駆け上がったそこには石の祠(8時33分)が立っており、ご本尊のお狸様が鎮座されていた。

さて、その先でトラロープと別れる(8時42分)と、次第に作業道(9時13分)らしきものが目立つようになり、それを横目に見ながら寺坂峠(9時22分)に到着。これでこちらの尾根繋ぎは完了であり、そのまま舗装道路を歩いて大越路峠に向かう。9時52分に着いた交差点は先週訪れたばかりであり、その先から旧道(9時56分)に入る。

旧道の途中が土砂崩れで塞がれているのは分っているので、その手前でショートカットできそうな場所を探しながら歩いて行く。すると“カーブ10”の標識(10時10分)の立っている辺りが取り付きやすそうであり、そこの斜面をよじ上って無事ショートカットに成功。10時18分に着いた大越路峠の石碑に腰を掛けて、本日最初の休憩を取る。

再出発(10時27分)後は細かなアップダウンが頻出するため、疲れた足にはちょっぴり負担だが、これもたるんだ腹部を引き締めるためと思って黙々と歩き続ける。465ピーク(11時17分)の先は今年の2月に妻と歩いたばかりであり、まだ記憶に新しい景色を眺めながら11時47分に谷倉山(599.4m)に到着する。

山頂で2回目の休憩を取っていると、これから下りていく方向から聞えてくるパンパンという発砲音に思わず足がすくむ。しかし、ハンターさんにしては回数が多すぎるし、猟犬の吠える声も聞えてこないので、そう言えばと思ってスマホの地図アプリで確認してみたところ、やはり某射撃場からのものらしいことが判明。ホッと胸をなでおろして12時1分に再び歩き出す。

しばらくは明確な山道を歩いて行くが、一般コースと別れると踏み跡は一気に心細くなっていく。地形図で見るといかにも歩きやすそうな尾根であり、もっと歩かれているだろうと期待していたのだが、予想はハズレたようであり、頻繁に枝分かれを繰り返す尾根筋をGPS片手に慎重に下りていく。

しかし、伐採地(12時44分)の先からは一気に見晴らしが良くなり、広場のようになっている455.4m三角点(13時6分)を過ぎると、今朝歩いてきた三峰山を眺めながらの快適な山歩き。その後、再び踏み跡は不明瞭になっていくものの、特に困難を感じさせるような箇所はなく、最後はネットと鉄柵の二重の防獣ゲートをクリアして14時3分に平地まで下りてくる。

畦道を通って舗装道路に出ると恒例のてくてく歩きの始まりであるが、今日は2kmちょっとくらいしかないので至極楽チン。iPodを忘れてきてしまった故、引き続き熊&ハンター除けのAMラジオを聴きながら14時35分に駐車地まで戻ってくると、本日の総歩行距離は21.9kmだった。

ということで、計画どおり一気に2つの尾根繋ぎを完了することが出来、とりあえず満足。地形図を見ると、三峰山の南にはまだまだ山岳地帯(?)が広がっているのだが、ゴルフ場や採石場が多いためになかなか自由な尾根歩きは難しそう。そんな訳で、次回からは横根山とハナント山の間の尾根繋ぎに取り掛かる予定です。
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