アベンジャーズ/エンドゲーム

今日は、妻&娘と一緒にアベンジャーズ・シリーズの完結編となる「アベンジャーズ/エンドゲーム」を見てきた。

前作「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー(2018年)」の衝撃的かつ中途半端なラストから待たされること一年、ようやくその続編が見られるということで早くも期待値はMAX! 正直、こんなに公開が待ち遠しかったのは数十年ぶりのことであり、はやる気持ちを抑えながら映画館へ向う。

さて、ストーリーは、前作のサノスとの戦闘で多くの仲間や家族を失ったヒーローたちによるAvenge(=復讐、報復の意味だが、Revengeが個人的な理由による復讐であるのに対し、Avengeは正義感による悪への報復という意味合いを持っているらしい。)の様子が描かれており、勿論、最後は最強の敵サノスの撃破に成功するものの、アベンジャーズ側も取り返しのつかない多大な損失を被ってしまう…

正直、序盤でいきなりタイムトラベルの話題が出て来たときは、そのあまりの安易さにガッカリしてしまったのだが、実はそれには十分な理由が隠されており、それを理解した瞬間からもう涙が止まらなくなる。すなわち、本作はアベンジャーズ・シリーズの完結編というに止まらず、これまで10年以上に渡って描き継がれてきた第一期MCUシリーズの掉尾を飾るという重大な使命を帯びていた!!

ピム粒子を利用したタイムトラベルによってそれぞれの“過去”に旅立ったヒーローたちは、そこで再び自分の“原点”と向かい合い、それによってアイアンマンは一人の人間として自分の父親を理解することが出来るようになり、ソーは母親の励ましによって失いかけていた自信を取り戻す。残るキャプテン・アメリカは忘れようとしていた恋人のことを思い出してしまうのだが、実はこれが最後に大事件を引き起こすことに…

そんなちょっぴりおセンチ(=死語)なところもある前半が終了すると、いよいよサノス軍団との最終決戦の始まりであり、アベンジャーズ側も生き残り組にインフィニティ・ストーンによって蘇った仲間たちが加わっての大混戦。そんな中、前作では活躍できなかったホークアイやスカーレット・ウィッチ、ヴァルキリーといったメンバーにはきちんと見せ場が用意されており、さすがにルッソ兄弟の演出に手抜かりはない。

また、長年に渡って取っ散らかってきたMCUシリーズの“辻褄合わせ”に果敢に取り組んでみせた脚本の出来も見事であり、心配していたガモーラやロキ(=つまり前作での死因がインフィニティ・ストーンの効果ではなかった人たち。まあ、ヴィジョンはどうでもイイや。)の処遇も完璧。まあ、これだけの長大な作品の故、いくつかの細かな破綻は免れ得ないだろうが、そんなことをいろいろ議論するのも今後の楽しみになるのだろう。

ということで、182分の上映時間があっと言う間に過ぎてしまう素晴らしい作品であり、トラフィックキンクスの名曲を使ってくれた点も含め、第一期MCUシリーズの製作に関わった多くの関係者に対して心から感謝したいと思う。なお、俺が生きているうちにあと2、3シリーズは楽しませてもらうつもりなので、出来るだけ早く第二期シリーズの製作に取り掛かってくださいますようお願いします。