今日は、妻と一緒に塩原にある前黒山を歩いてきた。
秋晴れの日曜日ではあるが、先週、県外まで足を伸ばしたばかりなので今週は近場で済ませることにし、塩原にあるこの地味〜な栃木百名山に白羽の矢を立てる。以前は藪コギ必至の山だったらしいが、数年前にヨシ沼の先にある林道を利用する新ルートが開発されたそうであり、それならウチの奥方をご案内しても文句は出ないだろう。
さて、ちょっと早起きをして西那須野ICから塩原温泉方面へ車を走らせていると、早くも箒川周辺から鮮やかな紅葉が見られるようになり、日塩道路に入ると今がまさに紅葉の盛り。この分では山の上部は既に落葉状態だろうが、まあ、そんな初冬の雰囲気も決して嫌いではない。ヨシ沼の駐車場が使えなかったので、“前黒山登山口”の案内板が立っている付近の路肩に車を止めて7時43分に歩き出す。
舗装道路から未舗装の林道に入ると、間もなく二枚目の“前黒山登山口”の案内板(7時55分)が立っており、ここを右折して山道に入る。壊れたフェンス(8時5分)を潜り抜けると沢沿いに狭い踏み跡が続いており、山作業の痕跡らしき場所を眺めながらしばらく歩いて行くと8時20分にちょっと開けた感じの広場に出る。
その先で再び壊れたフェンスを潜るとそこには本日一番の急登が待っており、備え付けのロープの助けも借りながら何とか頑張って稜線上にたどりつく。その後も何度か急な斜面は現れるが、まあ、先程の急登に比べれば何のことはない。そういえば、登山口にあった以外、標識の類いは全く目にしていないが、まあ、上る分にはルーファンに困るようなことはないだろう。
さて、しばらく先で右手からの尾根に合流すると、間もなく大きな石の間をすり抜けるようにしてルートは続いている。次第に傾斜は緩やかになり、すっかり葉を落とした明るい雑木の中を歩けるのはなかなか良い気分であり、人混みを避けてこの山を選んだのは正解だったみたい。最後の急斜面を上りきって9時50分に前黒山(1678.4m)の山頂に着いた。
途中、我々を追い越していった足早の男性の姿は見当たらず、ちょっとだけ開けた感じの山頂を独占しながらのんびり休憩。地形図によると、目の前の無名峰を経由して明神岳〜鶏頂山と尾根が続いているようであるが、我々が上ってきた方角以外はどこも背の高い笹が繁っており、“藪コギ必至”は間違いなさそうである。
さて、10時27分に下山に取り掛かるが、単純なピストンであってもルーファンは下りるときの方が難しく、途中、尾根の広がったところで踏み跡を見失ってしまう。しかし、おおよその地形は往路で把握している故、徐々に方向を修正して正規のルートに復帰。その後は急斜面を慎重に下り、広場(11時31分)〜フェンス(11時42分)〜登山口(11時51分)と歩いて12時2分に駐車スペース。本日の総歩行距離は6.4kmだった。
ということで、結局、一番紅葉が綺麗だったのは舗装道路から登山口までの林道沿いであったが、まあ、静かな山歩きを楽しむことが出来たので不満はない。日帰り温泉は混雑を避けてやや奥まったところにある「塩原温泉 華の湯」にしてみたが、施設自体が小さいため利用客が少なくてもあまりのんびりできないのがちょっぴり残念。渋滞に巻き込まれないよう早々に帰途につきました。