シェーン

今日は、妻&娘と一緒に“午前十時の映画祭9”で上映中の「シェーン」を見てきた。

あの「LOGAN/ローガン(2017年)」にも少なからぬ影響を与えた作品ということで、かねてより娘に見せてあげたいと思っていた西部劇の名作。DVDも持っているが、やはりワイオミングの雄大な自然はスクリーンで楽しむべきものであり、“午前十時の映画祭”で上映される機会を待って映画館へ。

さて、TVや名画座、ビデオ等で何度も見ている作品なのだが、映画が始まり、ヴィクター・ヤングの音楽が聞えてきた途端に何故か目頭が熱くなる。ストーリーはほぼ完璧に頭に入っており、いまさら登場人物の言動に一喜一憂する必要は無いのだが、目尻を伝う涙は理性では止まらず、娘に気付かれぬようそっと指で拭って感動のラストシーンを迎える。

まあ、感想もいまさら感が強いが、“家族のぬくもり”を求めつつ、時代が自らに課した使命を忠実に果たそうとしたシェーンの生き方は、「LOGAN/ローガン」の主人公にしっかりと受け継がれており、異なるのは、前者が男の子限定だったのに対し、後者では(女子や弱者を含む)人類全般に拡大されているところ。まあ、それが19世紀と21世紀との差なんだろう。

ということで、娘も“面白かった”と言ってくれたものの、やはりストーリー展開はちょっと緩慢に感じられたみたい。まあ、「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」と比べられると困ってしまうのだが、我々老人には名匠ジョージ・スティーヴンスによるこの緩急自在のペース配分が心地良いのであり、正直、ポール・グリーングラスクリストファー・ノーランの作品は見ていてちょっと疲れてしまいます。