DESTINY 鎌倉ものがたり

今日は、妻&娘と一緒に「DESTINY 鎌倉ものがたり」を見てきた。

本当は、妻のリクエストにお応えして阿部寛主演の「祈りの幕が下りる時」を見るつもりで映画館に行ったのだが、どうやら彼女が上映時刻を見誤ったらしく、上映開始まで3時間以上待たなければならないことが判明。仕方ないので、あまり待たずに済む本作を見ることにした。

さて、これまで何度も見せられてきた予告編によると、急死してしまった妻の魂を取り戻すために主人公が黄泉の国へ旅立つというストーリーのはずなのだが、困ったことに映画が始まってもなかなかそういう展開にはならず、ようやくヒロインが亡くなったときには上映時間の半分以上が過ぎていたんじゃないのかなあ。

原作は、昔、俺も拾い読みくらいはしたことのある西岸良平の連載漫画であり、おそらくその中からいくつかのエピソードを選び出して繋ぎ合わせたのだろうが、問題はそれがイモつなぎにしか見えないところ。前のエピソードが後のエピソードの伏線になっている等の工夫が見られないため、話が一向に深まっていかないんだよね。

魔界まつたけや貧乏神の古茶碗といった例外はあるが、前フリがストレートすぎたり、又は不十分なために、“成程!”と思わず膝を打ちたくなるような展開は皆無。まあ、最低でも、主人公が黄泉の国へ旅立つときにはカエル男とムロツヨシくらいは同行させて欲しかった。

ということで、鑑賞中、ずっと気持ち悪かったのは本作における片寄った女性観であり、登場する女性のほとんどが夫抜きでは生きることも、死ぬことも出来ないような方ばかり。ヒロインにしても難敵と闘っている夫を手助けしようともしないし、う〜ん、こんな脚本を書く人に東京オリンピックの開会式等の演出をお任せして大丈夫なのでしょうか。