雲竜渓谷、再び

今日は、妻と一緒に日光市にある雲竜渓谷を歩いてきた。

妻がここを歩いてみたいと言い出したのは3年前のことであり、その後、スッカン沢や庵滝、北横岳等で“雪山”の経験を積んでもらい、ようやくこの日を迎えることが出来た。気になる氷瀑の具合も、最近における2度の積雪と居座る“最強寒波”の影響でそれなりの水準が期待できるだろう。

さて、万が一のときのお守りにタイヤチェーンを新調し、まだ暗いうちに自宅を出発。滝尾神社の駐車場はまだガラガラだったので、そのまま最終ゲートを目指すが、ほぼ中間地点にある資材置き場の駐車スペースには既に7、8台が駐車しており、ちょっと悩んだ末にここに車を止める。幸い、タイヤチェーンの出番は無かった。

当初の予定では明るくなるまで車内で待機するつもりだったが、周囲を見ると暗い中を歩き出そうとしている人々も多く、我々もヘッデンを点けて午前5時54分に出発。間もなく路上駐車が目立つようになると、6時16分に着いた最終ゲート付近は既に飽和状態であり、やはり資材置き場に車を置いてきたのは正解だったと思いながらヘッデンを外す。

ここから長〜い林道歩きとなるが、まあ、急ぐ必要も無いのでいつものペースでのんびり行こう。稲荷川展望台(7時17分)のベンチで休憩を兼ねてアイゼンを装着すると、洞門岩(8時00分)のところから川原へと下りて行くが、積雪は俺が一人で訪れた7年前より随分少ないようであり、渡渉にちょっと気を使う。

しかし、一度(上流から見て)左岸に渡り、高巻きしてから右岸に復帰するというのは昔の記憶どおりであり、最後は急な斜面を上って8時32分に雲竜渓谷の入口に到着。階段を下りた先でも何度か渡渉箇所が出てくるが、妻も慣れたもので躊躇することなく先へと進み、アッと言う間に巨大氷柱が立ち並ぶところに着いてしまう。

これなら大丈夫だろうと休むことなく右手の急斜面に取り付くが、夜明け前から歩き出したおかげで狭くて危険なトラバース道はまだ空いており、すれ違いに困るようなことも無く9時17分に雲竜瀑に到着。やはり前に来たときより雪の量が少ないような気がするが、それでもスッカン沢や庵滝とは比べものにならない大迫力であり、初めての妻はとても喜んでくれた。

さて、ゆっくりしたいのはやまやまだが、帰りもトラバース道が混み出す前に通過したいので、持参したカップ麺や菓子パンでさっさと空腹を癒やして9時39分に再出発。無事に巨大氷柱のところまで戻ってくると、今度は氷柱の裏側に入ったりしながらゆっくり見物するが、既に崩落してしまった残骸も沢山転がっており、あと一週間遅かったらちょっと残念だったかもしれない。

復路は林道コースを選択し、渓谷入口(10時33分)〜洞門岩(11時12分)。ここで休憩をとったが、周囲はこれから雲竜渓谷を目指す人々でいっぱいであり、休んでいる間にも次から次へと団体客がやってくる。まあ、全員が氷瀑の下まで行くとは思わないが、やはり人気のコースは早出が肝心だなあと思いながら、稲荷川展望台(11時53分)〜最終ゲート(12時34分)〜資材置き場(12時51分)。本日の総歩行距離は15.9kmだった。

ということで、3年越しの懸案であった雲竜渓谷を楽しく歩くことが出来、夫婦揃って大満足。まだ時刻が早かったので日帰り温泉は「やしおの湯」にしてみたが、男湯の方の内湯が故障中のためにさして広くない露天風呂はほぼ満員であり、早々に退散することになりました。