スター・ウォーズ/最後のジェダイ

今日は、妻&娘と一緒に待ちに待ったシリーズ最新作「スター・ウォーズ/最後のジェダイ」を見てきた。

従来のように3部作ごとに一応の区切りを付けるとすれば、本作には大成功を収めた前作「フォースの覚醒(2015年)」の感動を次の完結編に繋げるという重要な使命が課せられている訳であり、初期3部作の成功も「帝国の逆襲(1980年)」の出来の良さを抜きには語れない。そんな作品を任されてしまったライアン・ジョンソンの力量に若干の不安を覚えつつ、映画館へ向う。

さて、今回は、前作でスノーク率いるファーストオーダーによって致命的なダメージを受けてしまった共和国の生き残りであるレジスタンスの撤退戦がテーマであり、頼みの綱のルーク・スカイウォーカーの助力を得られないまま、新たにファーストオーダーの最高指導者になったカイロ・レンによって絶体絶命の窮地に立たされるレイヤたちの苦悩が描かれている。

したがって、今回のレジスタンス軍は基本的に“負け戦”であり、大勢いた仲間たちも最後には全員がファルコン号に載れるくらいの人数にまで激減してしまうのだが、そんな陰鬱な雰囲気を吹き飛ばすために数多くのエピソードが投入されており、アッと驚くような大ネタこそ登場しなかったものの、152分の上映時間中、一瞬たりとも観客を飽きさせることはない。

正直、冒頭のエピソードをはじめ、少なからぬ箇所で“ご都合主義”的な展開が鼻につくのだが、まあ、SFではなく、ファンタジー作品なんだと思えば十分に許容範囲内。しかも、見ていてワクワクするような映像の連続はそんな些細な欠点を補って余りあるところであり、真っ赤な砂煙を上げてオンボロスピーダーが疾走する惑星クレイトでの戦闘シーンは最高にカッコイイ。

ちなみに、「帝国の逆襲」を意識しながら見ていたせいもあって、スノーク、カイロ・レン、レイの3人が一堂に会するシーンでは、レンからレイに向けて「I am your brother」の言葉が発せられるのを期待してしまったのだが、実際に出て来たセリフはそれとは真逆の内容であり、ちょっと吃驚。

帰宅後に調べたところによると、(意味深長なラストシーンのせいもあって)ネット上ではこのセリフをもってレイとスカイウォーカー一族との血縁関係を否定する見方も多いようだが、個人的にはカイロ・レンが常に真実を話すとは思えないので、これに関してはもう一つ二つ謎が隠されているような気がする。

ということで、あれほど“殉死”を徹底的に否定しておきながら、ホルド提督(ローラ・ダーン!)の特攻を(やむにやまれぬ行為として)許容してしまっているあたりがちょっと気になるが、とりあえずライアン・ジョンソンが無事大役を果たしたことだけは間違いないところであり、2年後の完結編を見るのが益々楽しみになりました。