本能寺ホテル

今日は、妻&娘と一緒に綾瀬はるか主演の「本能寺ホテル」を見てきた。

同じ鈴木雅之監督と組んだ「プリンセス トヨトミ(2011年)」が面白くなかったので、正直、あまり見に行く気はしなかったのだが、念のために娘の意向を確認してみたところ、少し迷った末にOKの返事。少々意外には思ったが、先日TVで放映された「映画 ひみつのアッコちゃん(2012年)」を見て、自分が綾瀬はるかのファンであることを再認識したばかりだったので、気を取り直して映画館へ向かう。

さて、京都にある“本能寺ホテル”のエレベーターが1582年の本能寺に繋がっているという設定に関しては本作のCM等で十分承知の上でのことであり、依然として粗製濫造が続いている安易なタイムスリップものにまた一つ新作が加わったからといって今さら腹も立たない。

また、既に30歳を越えている綾瀬はるかに今さら“自分探し”をさせるというストーリーにも全く感心できないのだが、意外にも見終わってからの印象はそう悲惨なものでは無く、あまり良くは覚えていないが、おそらく「プリンセス トヨトミ」よりは面白かったのではなかろうか。

その理由についてちょっと考えてみたのだが、たぶん一番良かったのは綾瀬はるかの出番が多かった点であり、現代でも過去でもほとんど出ずっぱりの状態。この作品を見に来る人のほとんどは彼女のファンだろうし、その笑ったり泣いたりする表情を映しておけばとりあえず一本の映画になってしまうということで、まあ、何とも安直な話ではあるが、それが映画の楽しみ方の一つであることは間違いない。

ちなみに、光秀が謀反を起こすことを知りながら信長が本能寺を逃げ出さなかった理由については、ヒロインが持っていた婚活パンフレットを見て平和な時代が訪れることを知った信長が、自分が逃げることによって歴史が変わってしまうことを恐れたため、ということで家族の意見は一致。ただし、そう考えると信長が秀吉に書状を出したことの説明がつかなくなってしまうのだが、まあ、そんなことは誰も気にしないんだろう。

ということで、映画が始まる前に併設されているショッピングセンターで買い物を済ませてきた娘の荷物を見て、彼女が映画館に行きたいと言った理由が判明。その手の中には2冊の分厚いゲームの攻略本が握られており、おそらくそれらを購入することが彼女の本命だったのでしょう。