ミュータント・ニンジャ・タートルズ:影

今日は、娘のリクエストにお応えして妻と三人で「ミュータント・ニンジャ・タートルズ:影<シャドウズ>」を見てきた。

このシリーズに関しては、ウチの子どもたちが幼いときに見ていたTVアニメの印象(=お子様向け!)が強いため、正直、出来ればご遠慮したかったところであるが、天気がパッとしないため山歩きを口実にして逃げ出す訳にもいかない。仕方がないので、今回は娘への“貸し”を作るつもりで映画館へ向かう。

さて、2年前に公開されたリブート版の1作目「ミュータント・タートルズ(2014年)」は母娘二人だけで見に行ったため、新シリーズの設定については良く分からないまま見ていたのだが、どうやら主人公たちの存在は世間に知られていないようであり、また、彼等自身の容姿が人間と異なることに関して強いコンプレックスを抱いている様子。

この設定で、かつ、製作を担当しているのがブライアン・シンガーであれば、“人間とは何か”をテーマにした重〜い哲学マンガを見せてもらえるところなのだが、実際の担当はあのマイケル・ベイであり、そんな深刻な話とは無縁な明るく楽しいジェットコースタームービーに仕上げられている。

例によって、めまぐるしく揺れ動く映像はスピード感満点であり、次から次へと見せ場も豊富に登場するのだが、これまた例によってストーリーの底が浅いため、心に響いてくる要素が見当たらない。悪役が“異次元からの侵入者”ということでちょっと期待してみたのだが、戦闘シーンにおいても異次元っぽい(?)アイデアは皆無であり、アッと驚くような映像は見られなかった。

ということで、製作者側でも“お子様向け”のつもりで作っているのだろうから、そのような作品に対していい年をした老人が物足りないと批判するのは全くのお門違い。まあ、ともかくこれで娘には一回貸しを作ることが出来たので、次は近々公開予定の「ジェイソン・ボーン(2016年)」を一緒に見に行って頂く予定です。