バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生

今日は、妻と一緒に「バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生」を見てきた。

前作となる「マン・オブ・スティール(2013年)」のDVDを拝見し、スーパーマンの“イメージチェンジ”に少なからぬ戸惑いを覚えたのが2年前のこと。そのイメチェンの評価に関しては本作を見るまで保留しておいたのだが、ようやくその成否を判断する機会が訪れ、期待と不安の入り交じった気持ちを胸に映画館へ向かう。

さて、加齢に伴う記憶力の減退により(?)冒頭の惨劇シーンの意味を理解するのに少々手間取ってしまったのだが、そこにこれまた大きくイメチェンを図ったレックス・ルーサーに対する違和感が加わり、開始から20分くらいは頭の上に“はてなマーク”を乗せたままひたすらストーリーの把握に努める。

このへんは、冒頭に派手な戦闘シーンを仕込んでおくことにより、とりあえず観客のハートを鷲掴みにしてしまおうとするマーベル映画の戦略とは好対照であり、まあ、ある意味、とてもザック・スナイダー好みのシナリオなのだが、彼を知らない多くの観客にこのマゾヒスティックな展開が理解してもらえるのかとても心配になってくる。

そしてようやく待ちに待った“バットマンvsスーパーマン”のシーンが訪れるのだが、実は本作のクライマックスはこちらではなく、ワンダー・ウーマンの登場シーンであることを知って吃驚仰天。いや、この瞬間こそが“ジャスティス・リーグ誕生”の瞬間であることを考えれば当然のことなのかもしれないが、この館内にジャスティス・リーグの存在を知っている人っていったい何割くらいいるのだろう。

ということで、大満足っていう訳にはいかないのだが、ザック・スナイダーのやりたかったことは分かるし、「七人の侍(1954年)」(の前半)的な展開を予感させるラストにも興味津々なので、まあ、大きな不満はない。ただし、バットマンと戦う理由がアレなのであれば、スーパーマンのイメチェンは必要なかったような気がします。