マイ・インターン

今日は、妻と一緒にアン・ハサウェイ主演の「マイ・インターン」を見に行ってきた。

世間ではおとといから「ピッチ・パーフェクト2」が封切られているものの、“文化果てる街”宇都宮での公開は一週間遅れ。かといって、全米で大コケしたリブート版「ファンタスティック・フォー」に妻を付き合わせるだけの勇気も無いということで、最も無難そうな「マイ・インターン」を選択。

さて、ストーリーは、アン・ハサウェイ扮するジュールズが起業した会社に70歳のベン(ロバート・デ・ニーロ)がインターン(=見習い)として入社してくるところから始まるのだが、老人がIT機器の操作に戸惑うといったお決まりのシーンが登場するのはほんの一瞬であり、むしろ人生経験豊かな“大人”がジュールズをはじめとする若い世代を優しくフォローするといった内容になっている。

まあ、既に老人になりつつある俺にとっては別に腹が立つようなストーリーでは無いのだが、ロバート・デ・ニーロの演じているベンは知的でウイットに富み、時と場合に応じては下ネタもOKという完璧な老人であり、とてもじゃないが俺にはマネ出来そうもないなあ、というのが正直な感想。また、この内容からするとアン・ハサウェイの美貌はむしろ邪魔であり、アナ・ケンドリックあたりが演じた方がしっくりきたような気がする。

ということで、本作で一番興味深かったのは、自分が育て上げた会社をCEOという赤の他人に任せなければならないという起業者の悩み。まあ、今や聖人扱いのステーブ・ジョブズの例を挙げるまでもなく、起業者が必ずしも優れた経営者とは限らないというのは米国らしい合理的な考えだと思うものの、ちょっとロマンに欠けるような気がするのも事実であり、この問題をもっと掘り下げてみればより面白い作品になったと思います。