ミッション:インポッシブル/ゴースト・プロトコル

2011年作品
監督 ブラッド・バード 出演 トム・クルーズジェレミー・レナー
(あらすじ)
モスクワの刑務所に収監されていたイーサン・ハント(トム・クルーズ)は、彼の所属するIMFの手引きによって脱獄に成功。核テロを企む“コバルト”というコードネームの人物に関する情報を求めてクレムリンに潜入するが、突然、謎の大爆発が起こってクレムリンは崩壊してしまい、イーサンはその爆破事件の容疑者としてロシア対外情報庁の諜報員たちから追われることに….


先日拝見した「ミッション:インポッシブル/ローグ・ネイション(2015年)」の前作。

娘の勧めで見てみたのだが、本シリーズのファンの間では最高傑作として高く評価されている作品らしく、同じくTVのCMでシリーズ最高傑作と謳われている「ローグ・ネイション」とどっちの方が面白いか比べながら見ていた。

さて、このシリーズは1作ごとに監督や脚本化が変更になるらしく、本作の監督を担当しているのはアニメの世界では超有名なブラッド・バードジェレミー・レナーサイモン・ペッグといった共演者は同じなのだが、こちらでは前者の扮するウィリアム・ブラントのアクションシーンがちゃんと見られる等、キャラクター設定がちょっと異なっているような気がする。

中でも一番違っているのは、イーサンたちのチームが敵を騙したり、罠にかけようとしたりするエピソードが何度か登場するところであり、まるで元祖「スパイ大作戦」を見ているみたい。残念ながら、それらはいずれも失敗に終わってしまい、最後の見せ場はアクションシーンに奪われてしまうのだが、往年のファンとしては上手く敵を騙してメデタシメデタシというエピソードが一つくらいあっても良かったように思う。

また、ラストでは本スジには直接関係の無い、しかし、シリーズの熱心なファンにとってはとても胸の熱くなるようなエピソードが用意されているのだが、残念ながら予備知識の無い俺にはいまひとつピンとこない。まあ、映画館で見たものとの比較では公平とはいえないが、個人的には「ローグ・ネイション」の方が面白かったように思う。

ということで、実はこの文章を書きながら一番苦しんでいるのは、「ゴースト・プロトコル」と「ローグ・ネイション」のストーリーが頭の中でこんがらがってしまい、浮かんでくるエピソードがどちらの作品のものだったか即座に判断できなくなってしまうこと。せめて一週間くらい間を置いてから鑑賞すべきだったようです。