備前楯山

今日は、妻と一緒に足尾にある備前楯山を歩いてきた。

この山は今から9年ほど前に妻&娘と一緒に歩いているのだが、妻の記憶からは完全に抜け落ちており、また、このブログの記録にも残っていないということで、いつかもう一度歩いてみようと思っていた。そんなところへ、今週はお休みだろうと予想していた妻が“どこか歩いても良い”と言ってくれたので、もっけの幸いとばかりに午前9時頃に舟石峠駐車場に到着する。

広い駐車場に他の車の姿は見当たらず、地名の由来となった“舟石”の見物を済ませてから9時9分に出発。ザックには10kgのウエイトを入れたままだが、傾斜は緩やかなので大丈夫だろう。「関東ふれあいのみち」に指定されている登山道は良く整備されており、途中、左手に見える山頂もそう遠いようには思えない。

ハルゼミの声以外は聞こえない静かな山道を順調に進んでいくと、山頂の手前付近でちょっぴり傾斜がキツくなるが、そんなときには先日のイディナ・メンゼルのコンサートで聴いたばかりの“Defying Gravity”を脳内再生すれば元気百倍。9時57分に無人の山頂(1272.5m)に着くことが出来た。

9年前に訪れたときには見知らぬ山々ばかりだったが、今ではその大半を踏破しており、いつもの悪癖で妻に要らぬ講釈をしてしまう。そんなとき、目の前を一台のヘリコプターが東の方へ飛んでいったのだが、ひょっとすると翌日の新聞に載っていた松木渓谷での滑落事故の負傷者を運んでいたのかもしれない。

さて、10時32分に下山に取り掛かり、11時16分に駐車場まで戻ってくる。日帰り温泉はいつもの「やしおの湯」を考えていたのだが、車で銀山平方面へ下りていくと「かじか荘」(=以前、前を通ったときには営業停止中だった。)の駐車場に沢山の車が止まっており、急遽予定変更。内風呂はちょっと狭いが、露天風呂からの景色は素晴らしく、湯加減も絶妙だった。

ということで、まだ時間も体力も十分残っているので、途中、名前だけしか知らなかった「古河 掛水倶楽部」に立ち寄って、足尾銅山の歴史のお勉強。明治時代に建てられたという西洋風の建物はなかなかお洒落な雰囲気を醸し出しているが、鉱毒事件や田中正造に関する記述は全く見当たらず、ひょんなところで軍艦島世界遺産登録に関する韓国の皆さんの気持ちに思いを馳せる結果となってしまいました。