生瀬富士

今日は、妻と一緒に茨城県大子町にある生瀬富士を歩いてきた。

これまでの実績から考えると、距離で10km、時間にして5時間というのが山歩きにおける妻の“活動限界”のようであり、この範囲内でそれなりの魅力がある山を探すのはなかなか大変。ちょっと遠出になるが、袋田の滝を真上から見下ろせるというこの山なら彼女にも喜んでもらえるハズということで、午前8時58分に袋田滝本町営第1無料駐車場を出発する。

駐車場を出て、ほんの少し西に戻ったところの交差点には“生瀬富士”の道標が立っており、それに従って狭い舗装道路を北西の方向に歩いて行く。突き当たったところが登山口(9時1分)であり、そこを右手に入るとしばらくは沢沿いに付けられた平坦な道が続いているが、にわかに傾斜が増してくるあたりで伐採跡地に出る。

そこに付けられたジグザグのブル道を上がって行くのだが、要所には大子町立生瀬中学校提供の道標が立てられているため道に迷うような心配は皆無。再び樹林帯の中に入るとそれなりの急登に加えて岩場まで出てくるが、鎖が付けられているので大丈夫。10時3分に生瀬富士の山頂に着いた。

真新しい山名板では標高420mとなっているが、事前学習によるとこの山の正式な標高は不明らしく、地形図に記された406mピーク(?)は山頂から北方に続く痩せた岩場の先端付近にある。妻が休んでいる間に一人でそのピークまで往復してみたが、とても見晴らしの良いところであり、ゆっくり休憩するならこちらの方が断然良いと思う。

さて、山頂の先はロープの付けられた急な下り斜面となっており、これを慎重にクリアして上り返したところが立神山(10時39分)。その後もいくつかのアップダウンを越えて進んでいくと“かずま”(11時19分)という鞍部に着くのだが、最初はそこにある標識に記された“袋田の滝上”方面を目指してここを直進する。

次の小ピークを越えると木々の間から袋田の滝の姿が視認出来るようになるのだが、もう少し先まで進んで11時30分に滝見天望台(ママ)に到着。一段下りたところから下を覗き込んでみると、事前情報のとおり袋田の滝の全貌を見下ろすことが出来るのだが、妻は怖がってしまってチラッと一瞥しただけ。

まあ、少々拍子抜けではあるが、無理強いする訳にもいかず、天望台から少し離れた安全地帯で昼食にする。持参したおにぎり等で空腹を満たしていると、本日初めて出会う登山者の方が上ってきていろいろな地元の情報を教えてもらう。

さて、再出発(11時57分)後は再び“かずま”(12時8分)まで引き返し、今度はここを左折して滝本方面に向かう。それなりの傾斜はあるものの、全面的にロープが備え付けられているので有り難くそれを使わせて頂き、12時33分に悠久の宿「滝美館」の脇のところへ下りてきた。

そこから先は、袋田の滝見物に訪れた観光客に混じってお土産を購入したりしながら舗装道路をブラブラ歩き、12時54分に駐車場まで戻ってくる。所要時間3時間56分、総歩行距離5.7kmというのは十分に妻の活動限界の範囲内だと思ったのだが、下りが急だったために太ももにそれなりの負担が残ったというのが彼女の感想であった。

ということで、車で大子温泉保養センター“森林の温泉”まで移動し、広々とした露天風呂で汗を流してから帰宅。次は紅葉の時期にでも奥久慈男体山から縦走してみたいと思うのだが、果たして妻には付き合ってもらえるのでしょうか。