ビッグ・アイズ

今日は、妻と一緒にティム・バートンの新作である「ビッグ・アイズ」を見に行ってきた。

封切りは先週だったのだが、先に「ANNIE/アニー(2014年)」を見てしまったあたりに最近の彼の作品に対する俺の評価が現れており、「ビッグ・フィッシュ(2003年)」や「チャーリーとチョコレート工場(2005年)」あたりをピークにしてやや下降気味というのが正直な感想。本作は実話ベースということで、彼の新たな一面が見られるかという期待を胸に映画館へ…

まあ、確かにこれまでの彼の作風とは少々異なっており、ファンタジー的な色合いは相当に希薄。実話ベースという制約があるため、あまりストーリーをいじることが出来なかったのは理解できるが、彼らしい表現が見られるのは、ノイローゼ気味のヒロインがスーパーマーケットで幻覚を見るシーンと所々に出てくるポップな色使いくらいのものであり、知らずに見ていたら彼の作品とは気付かなかっただろう。

決してつまらない作品では無いのだが、従来の作風に代わる彼の新しい“何か”が見当たらないところが問題であり、正直、エイミー・アダムスクリストフ・ヴァルツという実力のある二人を起用すれば、他の監督でも撮れてしまうのではないかと思えてしまう。特にラストの裁判シーンはクリストフ・ヴァルツの一人芝居に丸投げといった印象であり、作品のクライマックスとしてはちょっと物足りなかった。

ということで、いろいろと悪口ばかり書いてしまったが、それはティム・バートンに対する期待の高さの裏返しであり、作品自体は最後まで楽しく拝見させて頂いた。出来れば、テレンス・スタンプ扮する美術評論家への反論といった形で、ティム・バートン自身のポップアートに対する考え方をしっかり聞いてみたかったです。