ホビット 決戦のゆくえ

山歩きが予定よりも早めに終了したので、帰宅後、妻と一緒に「ホビット 決戦のゆくえ」を見に行ってきた。

ホビット三部作の掉尾を飾る作品であり、俺も妻も公開されるのを楽しみに待っていたのだが、頭の中で前二作の復習をしてみたところ、エレボールの主である竜のスマウグと冥王サウロンの関係を良く理解していなかったことが発覚。慌ててTSUTAYA TVで「ホビット 思いがけない冒険(2012年)」を見直し、両者の関係(=無関係!)を確認してから映画館へ。

結局、スマウグもサウロンも中盤までにストーリーから退場してしまうため、両者の関係を理解していなくても特に鑑賞上の支障にはならなかったと思うが、それに代わって描かれるのが、ドワーフ、エルフ、人間そしてオークの4種族による一大決戦。最後、ワイルドカードの大鷲を投入して事態の収拾を図ってしまうのは少々ズルイような気もするが、まあ、それまで大迫力の戦闘シーンを堪能させてくれるので大きな不満にはならない。

また、中盤までのテーマになっているのは、ドワーフ族の王子トーリンの財宝に対する“執着”。前シリーズの「ロード・オブ・ザ・リング」のメインテーマが権力の象徴である指輪に対する執着であったことを考えると、原作者のトールキンの意図は富や権力に執着することの危険性を指摘するところにあったようであり、それを克服した理想の存在がホビットなのだろう。

ということで、前シリーズの第1作目から数えると6作、14年間に及ぶ長〜いお話もこれでお終い。この間、常に変わらぬ高いクオリティを維持し続けたピーター・ジャクソンに対しては心から感謝申し上げるところであるが、まあ、これだけのドル箱シリーズをハリウッドが放っておく筈は無く、早ければ、2、3年後にはオリジナル脚本によるスピンオフ作品を見られることを期待したいと思います。