京都・大阪旅行(第3日目)

楽しかった京都・大阪旅行も今日が最終日。

午前中の予定は妻のリクエストにお応えした平等院鳳凰堂の見学であり、午前7時台のJR奈良線を利用して宇治駅に移動。残念ながら、台風が吹き飛ばしてくれた梅雨前線がまた戻ってきてしまったようであり、駅前のコンビニで購入した傘をさして徒歩で平等院へと向かう。

あいにくの天気であるが、庭園の入口の前には既に幾人かの行列が出来ており、開園時刻である8時30分の少し前には係の方による丁寧な見学案内もあった。入園後、鳳凰堂の内部を見学するために庭園内にある別の窓口で改めて申込みを行い、小一時間くらい待たされてからいよいよ鳳凰堂の中へ案内される。

最近まで修理が行われていたという真新しい外観とは異なり、内部には創建当時の雰囲気(?)が色濃く漂っており、定朝によって制作されたという阿弥陀如来坐像やそれを取り巻く52躯の雲中供養菩薩像の古び方も実に絶妙。これを見ないと平等院鳳凰堂の本当の価値は理解できないのでは無いだろうか。

その後、鳳翔館に移動して鳳凰のオリジナル(=洗練されたデザインは、1000年近く昔の作品とは到底思えない。)や鳳凰堂内部の復元模型等を見学してから平等院を後にする。参道のお店でお土産を購入したり、遅めの朝食を取っていると、いつの間にか雨も上がったようであり、宇治橋を渡って次の目的地である源氏物語ミュージアムへ。

内部には、源氏物語の登場人物の紹介や、宇治十帖の説明などのための様々な展示物があるが、当然、光源氏のミイラや遺書が見られる訳でも無く、個人的には中途半端な印象。二本の短編映画が見られるので、まあ、足休めに立ち寄るのには良いのかもしれない。

さて、宇治橋のたもとのお店でお約束の宇治金時を食べてから、京阪電車に乗って祇園四条駅へ。祇園祭のメインイベントである山鉾巡行を数日後に控え、この界隈では今日もいくつかの関連行事が行われているらしく、最初に訪れた八坂神社では大勢の人垣の向こうに久世駒形稚児社参の様子をチラッとのぞき見ることが出来た。

続いて、山鉾の曳初めを見学するために四条通りを新町方面に歩いて行く。最初の頃は買い食いをする元気も残っていたが、目指す新町通りまでは予想した以上に時間がかかり、バスかタクシーを利用しなかったことをちょっぴり後悔。しかし、なおも頑張って歩いていくと前方に立派な山鉾が係留されているのが目に入り、何とあれは長刀鉾ではないか!

しかも、何か買えば鉾に上らせてもらえる(=ただし、女人禁制)ということなので、早速1,000円のちまきを購入して会所の二階から長刀鉾へと移動。妻には申し訳ないが、一人で祇園祭気分を満喫させて頂き、疲れも吹き飛んで一気にテンションアップ!

お次は山鉾の曳初めであり、ようやく新町通りに到着すると既に放下鉾の曳初めが始まっている。狭い通りは大勢の人で溢れており、そんな中を重そうな山鉾がギシギシと車輪を軋ませながら目の前を通過していく様はなかなかの迫力。しばらく進むと、今度は会所まで引き返すことになり、そのときは妻と一緒に曳き手に加わることも出来た。

その後、喫茶店での休憩を交えながら船鉾や岩戸山の曳初めを見学していると、帰りの新幹線の時刻が近付いてきたので地下鉄に乗って京都駅に移動。駅ビル内でお土産や駅弁を購入してから無事帰途についた。

ということで、2泊3日の京都・大阪旅行は、なかなか日程が定まらず、予期せぬハプニングもあったものの、結果的には大成功といって良いだろう。京都見学の予定が一日少なくなってしまったため、清水寺金閣寺と行った有名どころを再訪することは出来なかったが、USJで過ごした一日はそれを補って余りあるものだったと思います。